東天下茶屋停留場

東天下茶屋停留場

東天下茶屋停留場（ひがしてんがちゃやていりゅうじょう）は、大阪府大阪市阿倍野区に所在する、阪堺電気軌道上町線の路面電車停留場です。駅番号はHN04が付与されています。この停留場は、阿倍野元町や晴明通に面しており、地域の主要な交通結節点の一つとなっています。

沿革

この停留場は、1910年（明治43年）10月に南海鉄道上町線が開業した際に同時に設置されました。その後、日本の鉄道事業者再編に伴い、所属会社は変遷をたどります。1944年（昭和19年）6月には、会社の合併により近畿日本鉄道の停留所となりました。戦後、1947年（昭和22年）6月には再び会社が分離され、南海電気鉄道の停留所に戻ります。そして、1980年（昭和55年）12月に南海電気鉄道からの路線分離により、現在の阪堺電気軌道の停留場として運営されるに至っています。

停留場構造

東天下茶屋停留場は、専用軌道上に設けられています。ホーム構造は、進行方向別で分かれた単式ホームが、晴明通を挟んで互い違いに配置された千鳥式ホーム2面2線となっています。上下線いずれのホームにも、雨天時などの利用者の便宜を図るための上屋（屋根）が備えられています。ホームは、上下線ともに停留場に隣接する踏切の手前に設置されているのが特徴です。この踏切は、以前は警報機のみが設置された第3種踏切でしたが、利用者の安全向上のため遮断機が設置され、2007年（平成19年）12月21日午前10時からは第1種踏切へと格上げされました。

利用状況

阪堺電気軌道上町線の停留場の中でも、東天下茶屋停留場は比較的利用客が多い停留場として知られています。特に、平日の朝の通勤・通学時間帯には多くの利用があり、地域の交通需要を支えています。

名称と周辺地域

停留場の名称は「東天下茶屋」ですが、所在地は阿倍野区阿倍野元町であり、一般的に「阿倍野」と呼ばれる地域に含まれます。実は、「阿倍野」という名称を持つ駅（阿倍野停留場）は別に存在し、そちらが大阪市設南霊園（阿倍野墓地）の最寄りであるため、当停留場は「東天下茶屋」を名乗っています。しかしながら、阿倍野元町の熊野街道沿いに広がるこの一帯こそが、旧来の「阿倍野」集落の中心地であったと言われています。路面電車の停留場としては珍しく、「東天下茶屋駅前商店街」という名称の商店街があり、地域の生活を支えています。

停留場周辺には、歴史的な社寺や教育施設などが点在しています。

阿倍野王子神社
安倍晴明神社
松虫塚
あべの王子商店街
大阪市立晴明丘小学校
大阪市立阿倍野小学校
大阪市立松虫中学校

バス路線

停留場の最寄りとなるバス停留所は「王子町」です。ここからは、大阪シティバスが運行する複数の路線が利用可能です。

62号系統：上本町六丁目南・大阪駅前方面 / 住吉車庫前方面
63号系統：浅香方面 / あべの橋方面
64号系統：おりおの橋方面 / あべの橋方面
* 67号系統：あべの橋方面 / 住吉車庫前方面

隣の停留場

阪堺電気軌道 ■上町線

松虫停留場 (HN03) - 東天下茶屋停留場 (HN04) - 北畠停留場 (HN05)

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