東宝効果集団

東宝効果集団の歩み

東宝効果集団は、かつて日本映画に音響効果を提供した技術者の集まりで、映画界において重要な役割を果たしました。1942年に三縄一郎が東宝に入社し、音響分野でのキャリアをスタートしました。彼はこの道の先駆者として、多くの技術者を育て上げていったのです。

1957年には、三縄や下永尚、宮崎正信らと共に「東宝ダビング」を設立。これにより、映画の音響における品質の向上を目指しました。1971年には、合理化を進めるために独立し、東宝効果集団を結成しました。この集団は、以後日本映画の音響技術を牽引していきます。

1987年、東宝録音センターに吸収される形で解散を迎えることになりますが、三縄はその後も黒澤明監督作品を中心に活動を続け、今なお映画界に影響を与えています。

所属メンバー

• - 三縄一郎 (1918年 - )：中心的な存在。
• - 西本定正
• - 知久長五郎：通称知久長。
• - 金山実
• - 泉典彦
• - 荒川与志雄
• - 河上肇
• - 真田文俊

これらのメンバーは、それぞれの特技を生かし、日本映画の音響に大きな貢献をしました。

音響効果担当作品

東宝効果集団は、数多くの映画に関わり、特に以下の作品が有名です。

• - 名人長次彫：三縄一郎のデビュー作。
• - ゴジラシリーズ：このシリーズの音響は、恐怖感を引き立てる重要な要素となりました。
• - 地球防衛軍、宇宙大戦争、海底軍艦：大作映画における音響効果の確立。
• - 緯度0大作戦：斬新な技術が使われました。
• - アニメンタリー決断：石田サウンドとの共同による音響。
• - 蜘蛛巣城、用心棒、三匹の侍：黒澤明監督作品で、高い評価を得ている作品たちです。
• - ウルトラシリーズやマイティジャック：特撮における音響技術を革新しました。
• - 流星人間ゾーン、破れ傘刀舟悪人狩り、破れ奉行：日本の特撮テレビ番組への貢献も見逃せません。
• - 剣と風と子守唄、わが青春に悔なし、日本沈没や告訴せず、夏服のイヴ、零戦燃ゆ、乱、トットチャンネル：幅広いジャンルで音響効果を提供しました。

終わりに

東宝効果集団は、戦後の日本映画産業において音響の専門技術を持つ集団として、その名を冠するほどに映画界に影響を与えました。解散後のメンバーの活動も続いており、今でも日本映画の音響品質向上に寄与しています。彼らの足跡は、日本の映画史に深く刻まれています。

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