東成郵便局

大阪府大阪市東成区東今里三丁目に所在する東成郵便局は、地域社会にとって欠かせない郵便局の一つです。長年にわたり、東成区における郵便サービスの中心的な役割を担ってきました。かつては、地域からの郵便物を受け付け、配達する「集配普通郵便局」としての機能を持ち、東成区全域（郵便番号537-00xx区域）への配達業務を担っていました。

沿革

東成郵便局の歩みは、昭和8年（1933年）に始まりました。開局以来、地域の発展と共にサービスを拡充し、昭和35年（1960年）4月1日には、電話通話や和文電報の受付業務を取り扱うようになりました。局舎は一度移転しており、昭和43年（1968年）6月10日に、元の東成区大今里本町二丁目から、現在の場所である同区東今里町三丁目に移っています。

国際的な通信サービスにも対応していましたが、昭和60年（1985年）11月1日には国際電報受付業務が大阪城東電報電話局へ移管されました。一方で、国際金融サービスのニーズに応えるため、平成10年（1998年）9月1日からは外国通貨の両替や旅行小切手の売買業務を開始しています。

平成2年（1990年）3月23日には、大阪で開催された国際花と緑の博覧会に合わせた取り組みとして、大阪市周辺の主要40郵便局で風景印のデザイン変更が行われました。東成郵便局の風景印は、東成区の花であるパンジーをモチーフにした特徴的な変形印となりました。

平成19年（2007年）10月1日の郵政民営化により、郵便局株式会社の店舗として運営されることとなり、集配業務などを担う郵便事業株式会社東成支店が併設されました。しかし、その後の郵便事業再編を経て、平成24年（2012年）10月1日には日本郵便株式会社が発足し、郵便事業東成支店は東成郵便局に統合され、再び集配機能を含む総合郵便局となりました。直近では、令和4年（2022年）4月1日付けで、かんぽサービス部が設置されています。

主な取扱業務

東成郵便局では、多様な郵便・貯金・保険サービスを提供しています。郵便関連では、切手やはがきの販売、ゆうパックの受付、内容証明の取り扱いなど基本的な郵便窓口業務全般を行っています。金融サービスとしては、ゆうちょ銀行の貯金、為替、振替、振込といった国内送金から、国際送金、国債、投資信託の販売まで、幅広い商品・サービスを提供しています。

保険業務では、生命保険、バイク自賠責保険、自動車保険に加え、がん保険や引受条件緩和型医療保険なども取り扱っており、利用者の様々なニーズに対応しています。また、地域行政との連携として、大阪市の地方公共団体事務の一部も受託しており、大阪市のごみ処理券の販売や、市バス・地下鉄の優待乗車証の交付なども行っています。

局内にはゆうちょ銀行ATMが設置されており、手軽に現金の預け入れや引き出し、残高照会などが可能です。郵便窓口の営業時間外にも郵便物の差し出しや受け取りができる「ゆうゆう窓口」も利用できます。

風景印

東成郵便局で使用されている風景印は、地域の歴史や名所がデザインに取り入れられています。図案のモチーフは、深江稲荷神社に立つ推定樹齢800年以上の風格ある大イチョウ、地域の歴史を物語る「深江笠ゆかりの地」の石碑、そして深江地区の伝統的な工芸品である菅笠です。印の形は、前述の通り、東成区の花であるパンジーをかたどった珍しい変形となっています。局名表記は「東成」です。

周辺情報およびアクセス

東成郵便局は、大阪府大阪市東成区東今里三丁目に位置しています。周辺には大阪市立本庄中学校などの施設があります。公共交通機関を利用する場合、最寄りの駅はOsaka Metroの緑橋駅、深江橋駅、今里駅、新深江駅で、いずれの駅からも徒歩で約15分程度かかります。また、大阪シティバスを利用する場合は、「東今里三丁目」停留所が最も便利です。

自動車でアクセスする場合は、阪神高速道路東大阪線の高井田出入口から南西に約2km進んだ場所にあります。利用者向けに駐車場も完備されており、10台まで駐車可能です。

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