東海 (列車)

東海の歴史と運行形態

東海（とうかい）は、日本の鉄道の中でも特に重要な役割を果たした優等列車であり、かつて日本国有鉄道（国鉄）が運行していました。分割民営化以降は、東海旅客鉄道（JR東海）および東日本旅客鉄道（JR東日本）がその運行を引き継ぎました。本記事では、東海道本線における「東海」の運行の歴史やその特徴について詳述していきます。

概要

「東海」は1955年に準急「東海」として東京駅と名古屋駅間での運行を開始しました。運行開始から数年後の1959年には、「新東海」という補完列車が設定され、1961年には「新東海」が特急「おおとり」に格上げされました。この時期には、「東海」は昼行6往復、夜行1往復の計7往復の運行体制を持ち、最盛期を迎えました。

1986年に急行に昇格し、1996年には特急列車へと格上げされました。特急としての「東海」は、新幹線と並行して運行され、特に新幹線の通過駅に停車することで、利用者に対して利便性の高いサービスを提供しました。しかし、2007年に利用者の減少により運行を終了しました。

運行状況

運行を終了するまでの東海の運行状況に関しては、朝と夕方に1往復ずつ、合計で1日2往復が行われていました。その際の列車番号は「3XM（Xは号数）」で、東京駅から三島駅へ向けて運行されていました。東京駅と三島駅間を走る「踊り子」の運行時間帯を避け、平塚駅にも停車することで、利便性を持たせていました。

特急料金に関しては、停車駅によって異なる料金体系を採用しており、特に瑞穂とされる熱海駅間の利用時には一部異なる取り扱いがされていました。

停車駅

停車駅は以下の通りです：

• - 東京駅
• - 品川駅
• - 川崎駅
• - 横浜駅
• - 大船駅
• - 平塚駅
• - 小田原駅
• - 湯河原駅
• - 熱海駅
• - 三島駅
• - 沼津駅
• - 富士駅
• - 清水駅
• - 静岡駅

急行時の停車駅は運行時期により異なり、各列車の運行状況に応じて臨機応変に対応する体制がありました。

使用車両と編成

使用車両は、JR東海静岡車両区所属の373系6両編成が用いられ、これには指定席車が2両連結されていました。グリーン車は用意されていなかったため、すべての車両が普通車のモノクラス編成となっていました。特に、1号車と2号車は指定席で、残りは自由席として利用され、これにより多様な利用ニーズに応えました。

東海道本線の優等列車沿革

「東海」に関しては、その歴史は古く、1940年に設定された急行1041・1040列車から始まります。戦後、優等列車としての地位を確立し、1955年の準急「東海」に続いて、79番目の優等列車となります。

1957年には、電車での運行が始まり、その後もさまざまな車両が使用され続けました。多くのダイヤ改正を経て、特急列車に昇格するに至ります。

特急列車化

1996年には、老朽化した165系から373系に切り替えられ、特急列車として新たなスタートを切りました。以降、特別なイベントに対応するために臨時列車も運行され、東海道本線沿いの観光地へのアクセスを提供しました。

最終的に、「東海」は2007年に廃止されることになりましたが、東海道本線におけるその存在は、利用者の記憶に深く刻まれています。特に、地元の人々にとっては、特別な列車であったことは間違いありません。

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