東経110度CS放送 (左旋円偏波)

左旋円偏波による東経110度CS放送

東経110度CS放送において、左旋円偏波を利用した放送は、東経110度衛星から送信される電波を使用しています。この放送は、従来のBS放送とパラボラアンテナを共用できますが、既存の放送が右旋円偏波であるため、左旋円偏波を受信するためには対応したアンテナが必要です。この左旋円偏波は、ISDB-S方式の4K・8K UHDテレビ放送で利用されています。

物理チャンネルは、チャンネル番号がND1からND23までの奇数番号で構成され、帯域34.5MHzが12チャンネルに分割されています。各チャンネルは48スロットで構成され、1チャンネルおよび1スロットあたりの伝送容量は、右旋円偏波と同等ながら、BS放送の約2/3となっています。

左旋円偏波を受信するためのアンテナや受信機器は、既に市場で販売されています。現在、左旋円偏波はN-SAT-110から送信されており、以前は通信用途に利用されていました。2016年12月22日にJCSAT-15が打ち上げられ、2018年12月1日から4K・8K放送に本格的に利用されています。

BS・CS右旋円偏波

現在、BSデジタル放送局やスカパー！は、BS・CS右旋円偏波を利用しています。

アンテナの種類

アンテナには主に2つの種類があります。

右旋円偏波専用アンテナ: これは、BSデジタル放送開始から4K8K放送開始前に販売されていたもので、左旋円偏波を受信することはできません。
1条伝送方式アンテナ: この方式では、右旋円偏波は従来どおりに伝送され、左旋円偏波は高い周波数に変換して伝送されます。これにより、分配して同時に異なる偏波を受信できます。BSと110度CSの2つの偏波を伝送するためには、3224MHz対応の同軸ケーブルと対応アンテナが必要です。ただし、2.5GHzを利用する携帯電話（TD-LTE、WiMAX）や2.5GHz Wi-Fiなどとの相互干渉が懸念されています。

また、4K8K放送開始以前に販売されていたアンテナの中には、CS放送に限って左旋円偏波に対応しているものも存在します。

4K 8Kテレビ放送

2016年、ISDB方式で左旋円偏波の110度CS放送を利用した「8K UHD」および「4K UHD」の試験放送が開始されました。UHD（Ultra High Definition）は、従来の1080i（2K）放送と比較して、映像や動画の解像度が大幅に向上した規格です。2018年12月からは、本放送が開始されました。

4K UHD: 2Kの4倍の解像度を持ちます（3840×2160ピクセル）。
8K UHD: 2Kの16倍の解像度を持ちます（7680×4320ピクセル）。

脚注

上記の情報は、主に以下の放送に関する技術的な詳細に基づいています。

関連項目

日本における衛星放送
日本のデジタルテレビ放送
4K 8Kテレビ放送

外部リンク

[（株）スカパー・エンターテイメントが提供する4Kチャンネル終了のお知らせ](https://www.skyperfectv.co.jp/4k/
)
* 110度CS左旋 放送サービス終了後、ブースターを設置する際の調整方法について

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