1080i

1080iの詳細解説

1080iは映像技術の中でも重要な規格の一つであり、ハイビジョンや高精細度テレビジョン放送、そして2K映像として知られています。この規格は、主にディスプレイや録画された動画の解像度に使用され、特にテレビ放送において広く利用されています。

この規格の画面アスペクト比は16:9で、有効垂直解像度は1080本、つまり1080iはインターレース方式（飛び越し走査）を用いた動画を指します。1997年4月には、国際電気通信連合（ITU）の会合においてこの規格が定義されました。1080iにおける解像度は、正方形比率のピクセルでいうと1920×1080の画面解像度を持ち、合計で約207万3600画素、すなわち2.1メガピクセルに相当します。これにより、満足できる画質を提供し、様々なメディアや機器で活用されています。

1080iはしばしばフルハイビジョン（FHD）と呼ばれ、その名前は解像度が1920×1080であることから着想されています。一般的には29.97フレーム/秒（59.94フィールド/秒）のフレームレートが使われ、他にも60P、50P、24P、30P、25Pのバリエーションがあります。放送の際には、ISDB、DVB、ATSCなどの規格が利用され、この1080iシグナルはD端子ではD3に対応しています。

1080iは、旧ハイビジョン規格であるMUSE方式（1035i）と異なるポイントもいくつかあります。特に、1035iはARIB STD-B4 1.0として採用されていましたが、1080iはRec.ITU-R BT.709-3の基準に従い、進化した規格となっています。この移行により、コンピュータ処理のしやすさが向上した点が挙げられます。

また、JEITA（電子情報技術産業協会）による定義では、720pと共に1080iもハイビジョンに含まれることが明記されています。このため、1080iは多くのデジタル機器や放送において重要な役割を担っています。

対応機器とフォーマット

1080iは、さまざまな対応機器やフォーマットで利用されています。例えば、ビデオカメラではHDR-FX1が家庭用として世界初の1080i撮影カメラとされており、それに続いてHDV1080i記録の三板式ビデオカメラが登場しています。また、ディスプレイ機器に関しては、CRTコンピュータやハイビジョンブラウン管テレビが1080iに対応しており、高品質な映像を提供してきました。

更に、ゲーム機においてもこの解像度が利用されています。PlayStation 2、PlayStation 3、PlayStation 4|PlayStation_4、Xbox、Xbox 360、Wii Uなどが1080iに対応したゲーム機として知られています。伝送ケーブルの側に目を向ければ、アナログ伝送ではD端子やコンポーネント端子、デジタル伝送ではHDMIやSMPTE 292M規格が1080i映像に対応するために使用されています。

近年、著作権保護技術の影響により、録画されたテレビ映像が480iに制限されるなどの問題も生じています。これに伴い、デジタル出力の利用が進化している一方で、アナログ出力は2014年に廃止されています。

まとめ

1080iは、テレビ放送や様々なデジタル機器において高解像度の映像体験を提供する重要な規格です。将来的にはさらなる技術革新を通じて、より高品質な映像とともに新たなメディアの出現も期待されます。

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