東芝ワールドクイズ

『東芝ワールドクイズ』は、1964年7月12日から1965年4月30日までフジテレビ系列局で放送されていた、東京芝浦電気（現・東芝）一社提供のクイズ番組です。1964年の東京オリンピック開催を間近に控え、日本国内の関心が世界へと向かう中でスタートしました。この番組の最大の特徴は、海外旅行を賞品として提供していた点です。

番組は5人1組のチーム対抗勝ち抜き戦形式で、家族、友人、職場のグループなど、5人揃えば誰でも参加資格がありました。問題は10秒以内に答えられる簡単なものが中心で、幅広い層が楽しめる内容でした。チームが6組勝ち抜くと香港旅行、8組勝ち抜くとハワイ旅行、そして10組勝ち抜くとヨーロッパ旅行が、チーム全員に贈呈されました。

司会は高島忠夫が担当し、軽快な語り口で番組を盛り上げました。高島はその後もフジテレビのクイズ番組で司会を務めることになり、1976年10月からは『クイズ・ドレミファドン!』で11年半にわたって司会を務めました。また、この間には1979年の『正解のないクイズ』、1981年の『映像クイズ・ア!知ッテレビジョン』でも司会を担当しました。

番組は、当初は日曜日の19時30分から20時00分に放送されていましたが、1964年12月4日からは金曜日の同時間帯に移動しました。放送期間は、1964年7月12日から1965年4月30日まででした。

番組の放送開始当時の情報として、1964年7月12日付の産経新聞のテレビ欄に掲載されていたことが確認できます。

このように『東芝ワールドクイズ』は、当時の時代背景を反映した画期的なクイズ番組として、視聴者に海外への関心を抱かせ、人気を博しました。

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