東花園駅

東花園駅：花園ラグビー場の玄関口

東花園駅は、大阪府東大阪市吉田六丁目に位置する近畿日本鉄道奈良線の駅です。駅番号はA12で、副駅名として「花園ラグビー場前」を冠しています。

歴史：ラグビーと共に歩む駅

東花園駅は、1929年、花園ラグビー場開場と同時に「ラグビー運動場前駅」として開業しました。当初はラグビー開催時のみ停車する臨時駅でしたが、その後、関西急行鉄道、近畿日本鉄道と経営統合を経て、戦時中の休止期間を経て1950年に「ラグビー場前駅」として営業を再開しました。

1967年には「東花園駅」に改称され、同年、東花園車庫が完成し、常設駅となりました。その後、2005年から2014年にかけて連続立体交差事業により高架化工事が行われ、現在の高架駅となりました。高架化と同時にホームも延長され、10両編成の停車が可能となりました。2006年には準急と区間準急の停車駅に昇格、2007年にはPiTaPaの利用が可能となり、利用者の利便性向上に貢献しています。また、2015年には花園ラグビー場の所有権移管に伴い、副駅名を「近鉄花園ラグビー場前」から「花園ラグビー場前」に改称しました。

駅構造：近代的な高架駅

東花園駅は、島式2面4線の待避可能な高架駅です。ホーム有効長は10両分確保され、ラグビーの国際試合開催時には、臨時快速急行の停車にも対応できるようになっています。2番線と4番線が主本線、1番線と3番線が待避線となっており、3番線からは奈良方面への出発も可能です。地平駅時代には構内踏切があり、駅入り口は北側にのみ存在していました。

運営：地域交通の中枢

駅長が配置されており、若江岩田駅から石切駅間の各駅を管理しています。PiTaPa、ICOCA対応の自動改札機、自動精算機が設置され、特急券や定期券の購入も可能です。

停車列車：利便性の高い運行体系

準急と区間準急が停車するほか、ラグビーの大きな試合開催時には、快速急行や急行が臨時停車する場合があります。ダイヤ乱れの際には、当駅始発・当駅止まりとなる快速急行が運行されることもあります。奈良線における普通列車の折り返し拠点でもあり、多くの当駅発着列車が設定されています。大阪方面からはラッシュ時を除き、終日当駅折り返しの普通列車が設定され、日中は区間準急との接続が考慮されています。また、平日の夕方には大阪方面への当駅始発の準急が数本運行されています。奈良方面からは、夜間に当駅終着、早朝に当駅始発の普通列車が数本運行されています。

駅周辺：充実した生活環境

駅周辺には花園ラグビー場、花園中央公園をはじめ、スーパーマーケット、郵便局、金融機関、高等学校、市民美術センターなどが立地しています。また、近鉄東花園検車区・東花園車庫も駅近に位置しています。バス路線も整備されており、周辺地域へのアクセスも良好です。かつては吉田駅を経て加納工業団地を循環する近鉄バス路線がありましたが、現在は廃止されています。しかし、2019年11月1日より、瓢箪山駅前に発着していた近鉄バスの路線が東花園駅北口へ移転し、新たなバス停留所が開設されました。

隣の駅

利用状況

2022年11月8日時点の1日平均乗降人員は約17,520人です。2006年3月以前は普通列車しか停車せず、八戸ノ里～瓢箪山間では最少の利用客数でしたが、準急停車開始以降は利用客数が増加しています。

東花園駅は、花園ラグビー場という重要な施設へのアクセスを担うと共に、周辺地域住民の生活を支える重要な交通拠点として、今後も発展を続けていくことでしょう。

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