東野定律

東野 定律（ひがしの さだのり）は、1974年5月に生まれた日本の厚労官僚であり、社会福祉学者です。専門分野は介護保険、介護情報、そして社会福祉学に及びます。学術的な背景として、1999年に日本大学で修士（工学）の学位を、2007年には淑徳大学で博士（社会福祉学）の学位を取得しています。現在は、静岡県立大学経営情報学部の准教授および同大学大学院経営情報イノベーション研究科の准教授を務めています。

東野氏は1974年に誕生しました。上智大学に進学し、理工学部の機械工学科で機械工学を修め、1997年に卒業しました。その後、日本大学大学院理工学研究科医療・福祉工学専攻に進み、医療工学や福祉工学といった医用生体工学に近い領域の知識を深めました。1999年に同大学院の修士課程を修了し、修士（工学）の学位を取得しました。

大学院修了後、当時の厚生省の施設等機関であった国立医療・病院管理研究所にて、非常勤職員および協力研究員として勤務を開始しました。2001年の中央省庁再編により厚生省が廃止され厚生労働省が設置されると、国立医療・病院管理研究所も厚生労働省の施設等機関として位置づけられ、同年には医療経済研究部の協力研究員となりました。

2002年には、国立医療・病院管理研究所が他の機関と統合再編され、新たに国立保健医療科学院が設立されました。東野氏は同科学院の福祉サービス部協力研究員となり、2005年には福祉技術開発室の研究員に昇任しました。これにより、彼は厚生労働技官として厚生労働省に正式に所属することになりました。また、この間の2007年には、淑徳大学大学院社会学研究科社会福祉学専攻の博士課程を修了し、博士（社会福祉学）の学位を取得しています。

2008年、東野氏は静岡県立大学に移籍し、経営情報学部の講師に着任しました。当初は経営情報学科を担当する講師として、また大学院経営情報学研究科経営情報学専攻の講師も兼任しました。2011年に大学院に経営情報イノベーション研究科が新設されると、そちらの経営情報イノベーション専攻の講師も兼任するようになりました。既存の経営情報学研究科は2012年3月まで存続したため、その間は両研究科で教鞭を執りました。2015年には、静岡県立大学経営情報学部および大学院経営情報イノベーション研究科の准教授へと昇格し、現在に至ります。

彼の研究活動は社会福祉学を中心とし、特に介護保険や介護情報に関する分野に注力しています。主な研究内容は、介護を行う人々の負担感を軽減するための福祉サービスを開発し、その効果を評価・検証することです。また、提供される介護サービスの内容が要介護度とどのように関連するかについても、詳細な調査研究を進めています。

著作としては、京都大学医学部附属病院の嶋森好子氏と国立保健医療科学院の筒井孝子氏が編纂した『マネジメントツールとしての看護必要度』への寄稿が挙げられます。東野氏は筒井氏とは共同研究も行っており、日本社会福祉学会の全国大会でその成果を発表したこともあります。

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