東館山スキー場

東館山スキー場は、長野県下高井郡山ノ内町に位置する、志賀高原スキー場の中央エリアに属するスキー場です。標高1,994mの東館山の南東麓に広がり、安定した中斜面を生かしたコースレイアウトが特徴です。

概要

このスキー場は、1本のゴンドラリフトと2本のコースで構成されています。標高は1,540mから1,970mに及び、標高差は430mです。シンプルな構成ながら、変化に富んだコースは、あらゆるレベルのスキーヤーやスノーボーダーに対応します。主要コースに加え、林間コースや隣接スキー場への連絡コースもあり、飽きさせない工夫がされています。

1998年には、長野オリンピックのアルペン競技、大回転の会場となり、その歴史を刻んでいます。ゴンドラリフトの山頂駅近くには、オリンピック記念モニュメントが設置され、周囲の絶景を背景に記念撮影を楽しむことができます。

東館山山頂駅からは、寺小屋スキー場、高天ヶ原スキー場、一ノ瀬ファミリースキー場へのアクセスが可能で、山麓付近からは発哺ブナ平スキー場へ滑り込むことができます。スキー場へは、東館山ゴンドラ駐車場を利用できます。

営業期間は12月下旬から4月上旬までで、地元では「東館（ひがしたて）」の愛称で親しまれています。

コース・ゲレンデ

初級者コース

東館林間コース[下部]：全長4,000m、平均斜度9°、最大斜度13°
志賀高原最長のロングランコースです。寺小屋スキー場からの連絡コースを起点とし、ブナ平ゲレンデに接続する、約6kmのコースを堪能できます。序盤は山道を利用した林間コースで、ゆっくり滑る際は漕ぐ必要がある箇所もあります。終盤はつづら折りの急斜面で、初心者には少し難易度が高いかもしれません。

中級者コース

東館山オリンピックコース：全長1,600m、平均斜度20°、最大斜度29°
長野オリンピックの大回転競技で使用された名コースです。スタート地点は急斜面でコブ斜面になっていることもあり、上級者レベルですが、迂回コースを利用することもできます。中盤は幅広の中斜面で快適なクルージングを楽しめ、最後の急斜面はつづら折りに加工され、直滑降はできません。

廃止されたコース

東館山上級コース：全長1,600m、平均斜度20°、最大斜度36°
現在のオリンピックコース下部のつづら折り部分は、かつては直滑降が可能でした。最大斜度36°の難関コースでしたが、スキーブームによる事故防止のため、つづら折りに改修され、現在は滑降できません。長野五輪では、選手たちがこの部分をジャンプしてゴールしました。大会では現在も直滑降が認められていますが、一般には事実上廃止されています。

リフト

リフト運営は、志賀高原リゾート開発が行っています。

営業中のリフト

東館山ゴンドラリフト：全長1,384m、高低差442m、所要時間5分45秒
オリンピックコースに沿って架けられたゴンドラリフトです。4人乗りの卵型ゴンドラは、志賀高原内で最も古い形状ですが、2016年から2021年にかけてリニューアルされました。発哺温泉山麓駅にはチケット売り場、東館山頂駅にはレストランが併設されています。

料金

2020～2021シーズンの中央エリア限定リフト料金は以下の通りです。

志賀高原18スキー場共通リフト券については、志賀高原スキー場の情報を参照してください。

施設・サービス

飲食施設

200°カフェ（東館山展望レストラン）
標高2,000m近い山頂駅に併設されたレストランです。店内のゴンドラカフェで飲み物を購入すれば、ゴンドラ内で喫茶を楽しむことができます。展望台からは、北アルプス連峰や善光寺平を一望できます。

宿泊施設

発哺温泉山麓駅から徒歩圏内に発哺温泉の旅館街があります。

営業中の宿泊施設

岩菅ホテル
ホテル東舘
サンシャイン志賀
リバティ志賀
志賀スイスイン（発哺温泉停留所との送迎サービスあり）
西発哺温泉ホテル（発哺温泉停留所との送迎サービスあり）

廃止・休業中の宿泊施設

志賀ビューホテル
天狗の湯（2009年廃業）
薬師の湯

駐車場

東館山ゴンドラリフトの発哺温泉山麓駅近くに、約40台収容の東館山ゴンドラ駐車場があります。

グリーンシーズン

夏季には、リフトの運行やトレッキングが楽しめます。

トレッキング

岩菅山登山コース：全長18.5km、所要時間6時間30分、標高差700m
志賀高原最高峰の裏岩菅山、またはその手前の岩菅山を目指すコースです。高天ヶ原停留所からリフトを乗り継ぐか、発哺ゴンドラリフトを利用して山頂付近から出発します。帰路は「ノッキリ」から一ノ瀬停留所に下るルートが一般的です。
赤石山登山コース：全長11.5km、所要時間5時間、標高差549m
岩菅山登山コースと同じく、途中の「金山沢ノ頭」で分岐します。山頂からは大沼池、横手山、野反湖方面へのコースに分かれます。
せせらぎコース：全長1.8km、所要時間1時間、標高差60m
高天ヶ原停留所を起点に、雑魚川源流の湿地帯を散策するコースです。一ノ瀬寮前停留所が終点です。

サマーリフト

東館山ゴンドラリフト
6月上旬から10月の体育の日を含む3連休までの土日祝日に運行。7月の海の日を含む3連休から8月下旬までは毎日運行。

植物園

東館山高山植物園
山頂エリアに広がる植物園で、志賀高原に自生する500種類の高山植物を観賞できます。入園無料。高天ヶ原サマーリフトからもアクセス可能。夏季は、レストラン「200°カフェ」と「レストハウス寺小屋」は休業。

交通

道路

湯田中方面から国道292号線を進み、「23号カーブ」先の立体交差で奥志賀林道に入ります。約3km進んだ先の三叉路を左折し、旧奥志賀林道を進むと発哺温泉入口に着き、駐車場があります。

公共交通機関

長野電鉄湯田中駅から長電バス奥志賀高原線「発哺温泉」下車
JR長野駅東口、または飯山駅千曲川口から長電バス急行志賀高原線「発哺温泉」下車

外部リンク

東館山スキー場 - 志賀高原索道協会
東館山スキー場 - 志賀高原リゾート開発
* 国土地理院地図閲覧システム 2万5千分1地形図「岩菅山」

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