湯田中駅

湯田中駅

湯田中駅（ゆだなかえき）は、長野県下高井郡山ノ内町に位置する長野電鉄長野線の駅です。長野線の終着駅であり、標高599.76メートルと、同線で最も高い場所にあります。駅番号はN24です。

歴史

湯田中駅の歴史は、1920年代に始まりました。

1920年（大正9年）7月26日：信州中野 - 渋安代間の鉄道敷設免許が申請されました。
1921年（大正10年）5月26日：鉄道敷設免許が交付されました。
1927年（昭和2年）4月28日：信州中野駅から当駅までの路線が開通し、平穏線の駅として開業しました。同年8月27日には、路線名が山の内線に変更されました。
1931年（昭和6年）7月10日：当駅から渋安代までの未着工区間の工事竣工期限延長申請が却下され、7月14日には同区間の鉄道敷設免許が失効しました。
1937年（昭和12年）1月2日：長野駅経由で国鉄の列車が初めて当駅に乗り入れました。同年7月17日には、屋代駅経由でも国鉄列車が乗り入れを開始しました。
1949年（昭和24年）5月10日：当駅 - 渋安代間の鉄道敷設免許が再び交付されました。
1955年（昭和30年）11月15日：現在の駅舎である南駅舎が完成しました。
1958年（昭和33年）5月13日：当駅 - 渋安代間の鉄道敷設免許が再び失効しました。
1971年（昭和46年）5月1日：貨物営業が廃止されました。
1982年（昭和57年）11月15日：国鉄線からの直通急行「志賀」が廃止されました。
2002年（平成14年）9月18日：路線名が長野線に変更されました。
2005年（平成17年）2月9日：旧駅舎が国の登録有形文化財に登録されました。
2006年（平成18年）8月31日：最後のミニスイッチバック運転が行われ、同年9月1日の改修工事完了に伴い、スイッチバックが廃止されました。
2010年（平成22年）：駅業務が北信観光タクシー（現在の長電タクシー）に委託されました。
2012年（平成24年）：駅業務が再直営化されました。
2021年（令和3年）7月1日：早朝深夜の一部時間帯が無人化されました。

駅構造

単式ホーム1面1線を有する地上駅で、9時から18時まで駅員が配置されています。駅舎内には駅務室、待合室、観光案内所のほか、タッチパネル式の自動券売機が2台設置されています。以前は駅業務が長電タクシーに委託されていましたが、現在は直営に戻されています。駅舎と車止めの間には、多機能トイレを併設した男女別の水洗トイレがあります。

列車到着時には、ご当地ソング「美わしの志賀高原」が流れ、発車時には通常のベルが鳴ります。

スイッチバック構造時代

以前は2面2線の相対式ホームを持つ駅でしたが、通常は現駅舎側の2番線のみを使用していました。ホーム途中に分岐器があり、3両編成の列車が駅構内に入る際、駅の奥にある踏切を越え、約200m先の延長線へ進んだ後にスイッチバックを行うという珍しい構造でした。これは駅が急勾配を登り切った場所に位置し、ホームを延長することが難しかったためです。なお、2両編成の場合はスイッチバックを行うことなく入線していました。

2006年の大規模改修工事でスイッチバック構造は廃止され、現在の単式ホームとなりました。この改修により、駅奥の踏切と約200mの延長線も廃止されました。スイッチバック廃止の理由として、同年12月に営業運転を開始した1000系電車の構造上、運転士の移動に時間がかかるため、スイッチバック方式の駅への乗り入れが困難になったことが挙げられます。

2022年現在、スイッチバック用の延長線跡地は近隣のホテル水明館の駐車場として利用されています。

利用状況

近年の一日平均乗車人員の推移は以下の通りです。

(具体的なデータは省略)

駅周辺

駅の旧1番線側には、日帰り入浴施設「湯田中駅前温泉 楓の湯」があります。この施設の休憩室からは、駅のホームを見渡すことができます。また、「楓の湯」に隣接して旧駅舎を活用した「楓の館」があり、休憩所として利用できます。

駅前には足湯も設置されており、周辺には湯田中温泉や新湯田中温泉などの温泉地が広がっています。かつて駅の南側には、湯田中ロープウェイやごりん高原スキー場などがありました。

夜間瀬川
世界平和聖観音
山ノ内町役場
山ノ内町立山ノ内中学校
蟻川図書館
湯田中郵便局
八十二銀行
長電バス湯田中営業所
長電タクシー湯田中営業所

バス路線

駅前広場には、長電バスの湯田中駅停留所があります。長電バス湯田中営業所の所在地であり、駅構内には出札窓口があります。また、駅の北西部はバスの車庫となっています。湯田中駅は志賀高原方面への鉄道とバスの結節点となっています。

主なバス路線は以下の通りです。

高速バス 湯田中・長野 - 京都・大阪・神戸線（南海バス共同運行）: 京都駅・大阪（なんば）・三宮バスターミナル・USJ行
上林線：中野駅行 / 安代温泉・渋温泉・上林温泉行
菅線：中野駅行
白根火山線：蓮池・白根火山行（JRバス草津温泉・長野原草津口駅方面へ接続）
奥志賀高原線：蓮池・奥志賀高原ホテル行

かつては、冬季の土休日に地獄谷野猿公苑に向かう「スノーモンキーホリデー観にバス」（予約制）が運行していましたが、2018-2019シーズンを最後に運行を終了しました。

隣の駅

長野電鉄

■長野線

■A特急・■B特急：信州中野駅 (N19) - 湯田中駅 (N24)
■普通：上条駅 (N23) - 湯田中駅 (N24)

脚注

注釈

(注釈は省略)

出典

(出典は省略)

参考文献

寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2013年1月19日。ISBN 978-4-7770-1336-4。
安田就視・松本典久『DJ鉄ぶらブックス 021 昭和の終着駅 北陸・信越編』交通新聞社、2017年6月7日。ISBN 978-4-330-78617-9。

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]
未成線

外部リンク

湯田中駅 - 長野電鉄
湯田中駅旧駅舎 - 国指定文化財等データベース（文化庁）

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