松下武蔵

松下 武蔵（まつした むさし）

日本のプロキックボクサー。2005年4月19日生まれ、神奈川県横浜市出身。リングネームは「武蔵」。現在はGOD SIDE GYMに所属しているが、過去にはTRY HARD GYMやNOPPADET GYMで研鑽を積んだ経験を持つ。得意技は、そのキャリアを通じて磨き上げた膝蹴りである。

来歴

横浜市港南区に生を受けた松下武蔵は、4歳という幼少期に極真会館の門を叩いた。入門後すぐにその才能が開花し、出場2度目の大会で早くも初優勝を飾る。その後も、参加する数多くの大会で優勝を重ね、輝かしいアマチュアキャリアを築き上げていった。

2017年7月からは、K-1GYMに入会し、キックボクシングへの挑戦を開始する。わずか5ヶ月後の2017年12月には、第5回K-1アマチュア全日本大会で優勝という快挙を達成し、アマチュアながらその実力を示した。

空手においても、2018年7月にはカザフスタンで開催された極真連合会主催の「第3回Jr.世界空手道選手権大会」に日本代表として出場し、準優勝の成績を収めるなど、国内外で活躍した。

2018年9月には、TRY HARD GYMへと活動の場を移し、キックボクサーとしてのキャリアを本格化させる。2019年12月には、アマチュアキックボクシングRISE Nova全日本大会のトーナメントを制し、初代全日本Jr.RISE Nova-55級王者となった。

12年間所属した一般社団法人極真会館（全日本極真連合会）神奈川県井上道場を2021年3月に離れ、プロキックボクサーとして歩むことを決意する。フルコンタクト空手での通算戦績は440戦418勝22敗という圧倒的な数字を残している。

プロデビュー戦は、空手道場を離れた直後の2021年3月、新宿FACEで行われたスックワン・キントーンの舞台であった。プロ初戦の相手である青木大に対し、終始優位に立ち、危なげないフルマーク判定で勝利を飾った。

プロ2戦目となる2021年6月には、キックボクシングのメジャーイベントであるRISEに初参戦。後楽園ホールで開催されたRISE150で、ブラジル人のアレックス太田と対戦。多彩な蹴り技を駆使して相手を翻弄し、ここでもフルマーク判定による勝利を手にした。

2022年10月、松下はTRY HARD GYMを離れ、トレーナーや先輩選手と共にNOPPADET GYMへと所属を移す。同月には、後楽園ホールで開催されたSUK WAN KINGTHONG Keep going 2に参戦。同級3位の中島凛太郎を相手に2-1の判定勝利を収め、スックワンキントーンスーパーバンタム級のランキング3位に浮上した。

2023年には、更なる飛躍を遂げる。3月には国立代々木競技場 第二体育館で開催されたKNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”に出場。IBKO国際武道空手道連盟軽量級優勝の実績を持ち、KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級初代王者であった古木誠也と対戦。プロキャリアでも屈指の難敵と目されたが、試合開始早々に強烈なパンチと膝蹴りを浴びせ、初回KOという鮮烈な勝利を飾った。

勢いに乗る松下は、2023年6月に行われたKNOCK OUT2023 vol2のKNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級次期挑戦者決定戦に登場。Krushを主戦場とする実力者、小倉尚也と対戦した。この試合でも圧倒的な強さを見せつけ、初回に3度のダウンを奪いKO勝利。見事、タイトルマッチへの挑戦権を獲得した。

しかし、契約上の問題から2024年6月に所属ジムを退会するに至り、獲得したタイトルマッチの機会は残念ながら消滅した。

その後、2023年8月には、横浜市南区に位置するGOD SIDE GYMへ移籍。新たな環境で再スタートを切っている。

主なタイトル

2015年 新極真会カラテドリームカップ2015全国大会 優勝
2016年 新極真会カラテドリームフェスティバル2016国際大会 3位
2017年 新極真会カラテドリームフェスティバル2017全国大会 準優勝
2017年 極真連合会全日本少年少女空手道選手権大会 グランドチャンピオン決定戦 優勝
2017年 第5回K-1アマチュア全日本大会 優勝
2018年 極真連合会全日本少年少女空手道選手権大会 グランドチャンピオン決定戦 3位
2018年 第3回Jr.世界空手道選手権大会 準優勝
2019年 極真連合会全日本少年少女空手道選手権大会 グランドチャンピオン決定戦 優勝
* 2019年 RISE Nova全日本トーナメント 全日本Jr.Aクラス-55kg 初代王者

アマチュア、プロ双方で輝かしい実績を残し、特にプロ転向後はその強力な攻撃力で観衆を魅了する松下武蔵選手の、今後のリングでの活躍から目が離せない。

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