松井茂記

松井茂記（まつい しげのり）

プロフィール

松井茂記は、1955年10月10日生まれの日本の憲法学者です。現在はブリティッシュコロンビア大学の教授を務め、大阪大学の名誉教授でもあります。愛知県出身で、日本の憲法研究において重要な役割を果たしています。

学歴

松井茂記は、1974年3月に愛知県立時習館高等学校を卒業後、1978年3月に京都大学法学部を卒業しました。その後、京都大学大学院法学研究科に進学し、1980年3月に修士課程を修了しています。さらに、1986年6月にはアメリカ合衆国スタンフォード大学ロー・スクールで法学博士（J.S.D.）の学位を取得しました。

職歴

1980年4月、京都大学法学部の助手に着任したのを皮切りに、1983年4月には大阪大学法学部の助教授に就任しました。1994年4月には同大学の教授に昇任し、2004年4月からは大阪大学大学院高等司法研究科の教授を務めました。2006年1月からは、カナダのブリティッシュコロンビア大学法科大学院の教授として教鞭を執っています。

研究分野

松井茂記は、憲法学を専門としており、特に表現の自由、情報公開法、司法審査といった分野に精通しています。アメリカ憲法やカナダ憲法についても研究しており、国際的な視点から憲法問題を考察しています。

著書

松井茂記は、数多くの著書を執筆しており、その研究成果は日本の憲法学界に大きな影響を与えています。主な著書としては、以下のようなものがあります。

『「マス・メディアと法」入門』（弘文堂、1988年）
『アメリカ憲法入門』（有斐閣、1989年）
『司法審査と民主主義』（有斐閣、1991年）
『裁判を受ける権利』（日本評論社、1993年）
『二重の基準論』（有斐閣、1994年）
『マス・メディア法入門』（日本評論社、1994年）
『情報公開法』（岩波新書、1996年）
『日本国憲法』（有斐閣、1999年）
『少年事件の実名報道は許されないのか──少年法と表現の自由』（日本評論社、2000年）
『情報公開法入門』（岩波新書、2000年）
『情報公開法』（有斐閣、2001年）
『ブッシュ対ゴア──2000年アメリカ大統領選挙と最高裁判所』（日本評論社、2001年）
『インターネットの憲法学』（岩波書店、2002年）
『日本国憲法を考える』（大阪大学出版会、2003年）
『マス・メディアの表現の自由』（日本評論社、2005年）
『性犯罪者から子どもを守る メーガン法の可能性』（中公新書、2007年）
『LAW IN CONTEXT憲法──法律問題を読み解く35の事例』（有斐閣、2010年）
『カナダの憲法──多文化主義の国のかたち』（岩波書店、2012年）
『表現の自由と名誉毀損』（有斐閣、2013年）
『図書館と表現の自由』（岩波書店、2013年）

これらの著書は、憲法学の研究者だけでなく、法曹関係者や一般の読者にも広く読まれています。

共編著

松井茂記は、他の研究者との共編著も多数手がけています。主なものとしては、以下のようなものがあります。

『インターネットと法』高橋和之共編著（有斐閣、1996年）
『シネマで法学』野田進共編著（有斐閣ブックス、2000年）
『はじめての法律学 HとJの物語』松宮孝明、曽野裕夫共著（有斐閣アルマ、2000年）
『メディアの法理と社会的責任』渡辺武達と責任編集（ミネルヴァ書房、2004年）

翻訳

松井茂記は、海外の法学書の翻訳も行っています。

ジョン・ハート・イリィ(John Hart Ely)『民主主義と司法審査』佐藤幸治共訳（成文堂、1990年）
D.ケアリズ編『政治としての法 批判的法学入門』松浦好治共編訳（風行社、1991年）

外部リンク

Shigenori Matsui - Peter A. Allard School of Law（ブリティッシュコロンビア大学法学部）
Personal Homepage of Prof. Shigenori Matsui

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