松前氏広

松前氏広（まつまえ うじひろ）は、江戸時代前期に蝦夷地を治めた松前藩の第3代藩主です。1622年に2代藩主・松前公広の次男として生まれ、兄の早世により世継ぎとなりました。

1641年に父の跡を継いで藩主となると、寛永20年（1643年）にはアイヌ民族による大規模な蜂起が発生します。この蜂起は、シマコマキ（現在の島牧村）の首長であるヘナウケが中心となって起こされました。氏広は一族の蠣崎利広らに鎮圧を命じ、事態の収束を図りました。

慶安元年（1648年）、氏広は27歳という若さで江戸藩邸にて亡くなりました。跡は長男の高広が継いでいます。

氏広の生涯

1622年：松前公広の次男として生まれる
1626年：兄の早世により世継ぎとなる
1638年：徳川家光に御目見する
1641年：父の死去により藩主となる
1643年：アイヌの蜂起を鎮圧
1648年：死去

系譜

父：松前公広
母：大炊御門資賢の娘
正室：清、清涼院（蠣崎友広の娘）
子女：
松前高広（長男）：母は清涼院（正室）
松前広守室

氏広の短い生涯でしたが、藩主としてアイヌの蜂起鎮圧という重要な役割を果たしました。彼の治世は、松前藩の歴史において重要な一時期であり、その功績は後世に語り継がれています。

松前藩は、江戸時代を通じて蝦夷地との交易を独占し、幕府の北方警備の一翼を担いました。氏広の時代は、藩の基礎が確立された時期であり、その後の発展に大きく貢献したと言えるでしょう。

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