松原喜代松

松原喜代松（まつばら きよまつ）は、1907年2月10日に生まれ、1968年12月12日に没した日本の魚類学者です。彼は魚類分類学の分野で顕著な業績を残し、京都大学教授として後進の育成にも尽力しました。

兵庫県出身の松原は、1929年に農林省水産講習所養殖科を卒業後、研究者としての道を歩み始めました。1942年には理学博士号を取得し、母校である水産講習所の教授に就任。その後、1947年に京都大学農学部の教授となり、魚類の研究に没頭しました。

松原の主な業績は、魚類の分類研究、特に深海魚に関する研究です。彼は深海魚の新種を多数発見し、その分類学的特性を明らかにしました。これらの発見は、当時の魚類学において重要な貢献とされています。1953年には、これらの業績が評価され、日本水産学会賞を受賞しました。

また、松原は魚類の命名にも関わっており、現在では「オジサン」という名前で知られるスズキ目ヒメジ科の魚類は、元々「オジイサン」という和名が付けられていたものを、彼が改名したとされています。ただし、彼が改名に至った理由は明らかにされていません。

松原は数多くの著書も執筆しており、彼の研究成果は書籍としても広く公開されています。

主な著書として
(岡田弥一郎、内田恵太郎と共著)「日本魚類図説」三省堂、昭和10年
(岡田弥一郎と共著)「日本産魚類検索」三省堂、昭和13年
「魚類の形態と検索」岩崎書店、昭和46年
「動物系統分類学（魚類）」
* 「魚類学」
などがあります。これらの著書は、魚類学の研究者や学生にとって重要な参考資料となっています。

松原喜代松は、日本の魚類学の発展に大きく貢献した人物であり、彼の研究は後世にまで影響を与え続けています。

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