松宮清長

松宮清長

松宮清長（まつみや きよなが）は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将であり、若狭武田氏の家臣として活躍しました。彼は長講堂領吉田荘の代官という要職を務め、その手腕を発揮しました。

若狭における勢力拡大

松宮清長は、若狭国守護である武田義統に仕え、遠敷郡東部に強固な勢力を築きました。膳部山城を拠点とし、瓜生城主としても瓜生・井ノ口・天徳寺、そして戦略的に重要な熊川を領有しました。松宮氏の被官であった沼田氏が沼田清延の時代に熊川城を築城すると、永禄12年（1569年）には沼田一族を攻め、自らの子である左馬亮を熊川城主としました。この結果、新道・河内・熊川を手中に収め、三宅庄まで進出を果たし、近江国から若狭へと続く重要な街道筋を掌握しました。

織田信長との関係

元亀元年（1570年）4月22日、織田信長が朝倉義景討伐のために越前へ侵攻する際（第一次越前侵攻）、松宮清長は若狭国内の他の諸将と共に信長を出迎えました。彼は自身の居城である熊川城を「若州熊川松宮玄蕃所」として信長に提供し、織田軍を支援しました。粟屋勝久らと共に敦賀の手筒山城攻めに参加し、信長軍の一員として活躍しました。元亀4年（1575年）の朝倉義景攻め（第二次越前侵攻）にも参陣し、織田軍のために尽力しました。天正3年（1575年）7月1日には、武田元明に随従して上京し、相国寺にて織田信長に謁見するという栄誉を得ました。同年8月には、越前一向一揆討伐戦に若狭衆の一員として参加し、海賊衆を率いて一揆勢力と戦いました。

その後

松宮清長は、その後の賤ヶ岳の戦いにおいて、柴田勝家軍に属して戦いましたが、敗北を喫しました。この戦いの後、彼の足跡は歴史の表舞台から姿を消していきます。

松宮清長は、若狭という地域において、戦国時代から安土桃山時代にかけて重要な役割を果たした武将の一人です。彼は、武田氏の家臣として、また織田信長の協力者として、激動の時代を生き抜きました。彼の戦略的な手腕と外交的な能力は、当時の社会において高く評価されていたと考えられます。

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