松尾駅 (三重県)

松尾駅について

松尾駅（まつおえき）は、三重県鳥羽市松尾町南に位置する近畿日本鉄道（近鉄）志摩線の駅です。この駅の番号はM83です。

歴史的な背景

松尾駅は、1929年7月23日に志摩電気鉄道の一部として、鳥羽から真珠港の間が開通した際に設立されました。この路線はその後1944年、志摩電気鉄道が他の6社と合併し、三重交通志摩線として再編成されました。1964年には三重交通の鉄道事業が分離譲渡され、三重電気鉄道の駅となり、また1965年には近畿日本鉄道への合併が実現し、現在の形になりました。

1969年12月10日には改良工事のため一時的に営業を休止し、その後1970年3月1日に標準軌化を果たし営業を再開しました。1993年には加茂から五知間が複線化され、行き違い設備が廃止されました。最近でも、2015年8月には交通系ICカードのPiTaPaが導入され、利便性が向上しています。

駅の構造

松尾駅は、相対式ホームを2面2線有する地上駅です。ホームの有効長は2両で、駅舎はなく、利用者は直接ホームにアクセスします。出入り口は両ホームともに鳥羽側に設けられています。また、松尾駅は無人駅であり、鳥羽駅が管理しています。近年のワンマン運転により、降車時に行われるドアカットによる集札が変更され、ICカードの導入によってすべてのドアが開放されています。ホームには乗車駅証明書を発行する機械がありますが、自動券売機は設置されていません。

乗降人員の推移

松尾駅の1日あたりの乗降人員のデータは、年ごとに変動がありますが、最近の調査では2023年11月7日の時点で104人の利用が記録されています。過去数年間のデータを見てみると、2012年には175人といった高い数字がありましたが、近年は140人前後で推移しています。この傾向は、観光や地域のイベントによる影響も受けていると考えられます。

駅周辺の様子

松尾駅の周辺にはいくつかの主要な施設や自然が広がっています。国道167号線を挟んで、鳥羽警察署や松尾工業団地があり、また加茂川や青峰山登山口も近くにあります。天徳寺や加茂神社もこの周辺に立地し、地域の文化や歴史を感じることができる空間です。さらにバス路線も整備されているため、地域の交通の要所としても機能しています。

隣駅とアクセス

松尾駅の隣接駅は、近鉄志摩線の加茂駅（M82）および白木駅（M84）です。これにより、松尾駅は地域内でのアクセスの利便性を確保しています。特に観光シーズンには、松尾駅を起点とする多くの乗客が訪れることが予想されます。

松尾駅は、その歴史と地域の重要なハブとしての役割から、多くの利用者にとって欠かせない存在であると言えるでしょう。

もう一度検索