松山バレエ団

松山バレエ団

松山バレエ団（まつやまバレエだん）は、1948年に東京で設立された日本のバレエ団です。この団体は、元バレリーナの松山樹子と、当時内務省の役人であった清水正夫により創設されました。青山の幼稚園を借りて活動を開始し、多くのバレエ公演を通じて日本の舞台芸術の発展に貢献してきました。今では東京都港区に位置しており、「公益財団法人松山バレエ団」という正式名で広く知られています。

団体の代表は清水哲太郎で、彼は創立者である清水正夫と名誉芸術監督の松山樹子の長男です。また、団長には森下洋子が就任しており、彼女は清水哲太郎の妻でもあります。

レパートリーと創作活動

松山バレエ団のレパートリーには、いくつかの著名な作品があります。たとえば、清水哲太郎が演出・振付を手がけた『新・白鳥の湖』や『くるみ割り人形』、『ジゼル』、ヌレエフが振り付けた『眠れる森の美女』や『ドン・キホーテ』などがあります。これらの作品は、日本国内外での公演においても高く評価されています。

戦後の混乱期から活動を開始し、団体は数十年にわたり精力的に公演を続け、さまざまな演出に挑戦してきました。特に『白毛女』の舞台化は、中国でも評価され、日中友好の架け橋ともなりました。このような文化交流は、松山バレエ団が掲げる理念の一つです。

歴史的歩み

松山バレエ団は、1953年に『白狐の湯』を初めて上演し、その後1955年には『白毛女』を上演するなど日本のバレエ界に新たな風を吹き込みました。1960年には『白鳥の湖』を初演し、1963年には『祇園祭』、さらにはさまざまな国での公演を行うようになりました。

特に1988年のエディンバラ・インターナショナル・フェスティバルへの参加や、1991年にはニューヨークでの公演が成功を収め、国際的な舞台でもその名を広めました。また、近年では日本国内の公演だけでなく国際交流へも力を入れています。

受賞歴

松山バレエ団は、数多くの受賞歴を持っています。1957年に文部大臣奨励賞を受賞して以来、さまざまな賞を獲得し、その実力を証明しています。特に、森下洋子は長年にわたり数多くの評価を受けており、文部大臣賞や舞踊批評家協会賞など数々の栄誉に輝いています。

現役団員と教育活動

現役の団員として森下洋子や清水哲太郎などが活躍しており、彼らは後進の指導や公演にも積極的に関与しています。また、松山バレエ学校を運営し、全国の支部を通じてバレエ教育も行っています。

稽古場は東京都港区南青山に位置し、ギリシャ神話に由来する「Museion」という名称がつけられています。現在も多くの若い才能を育て、バレエ界の発展に寄与しています。

終わりに

松山バレエ団は、半世紀以上にわたり日本の舞台芸術において重要な役割を果たし、国内外の公演を通じて文化の橋渡しを続けています。創立者たちの情熱と共に歩んできたこのバレエ団は、今後もますますの活躍が期待されます。

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