松山中島村 (岐阜県)

松山中島村の概要

松山中島村（まつやまなかしまむら）は、旧岐阜県海津郡に存在していた村であり、現在の木曽川と長良川の河道となる地域に位置していました。この村は、海津市海津町駒ヶ江と愛知県愛西市高畑町の間の河川敷に相当します。元々は愛知県海西郡に属していましたが、郡の合併にともない海津郡の一部となりました。

歴史的背景

松山中島村の歴史は、尾張国海西郡に存在した村から始まります。この地域は木曽川の東岸に位置しており、高畑村と接していました。しかし、1646年（正保3年）に木曽川を東側から堀割により通す工事が行われたことで、村は木曽川の西岸へ移動し、高須輪中の一部に組み込まれました。この結果、松山中島村は愛知県海西郡内の村として認識されるようになりました。

1887年（明治20年）には愛知県海西郡から岐阜県海西郡に編入され、1889年（明治22年）7月1日に町村制が導入されると、松山中島村として正式に発足しました。しかし、1892年から1895年にかけて実施された木曽三川分流工事により、村全域が新たな木曽川と長良川の河道に組み込まれ、すべての住民が移転を余儀なくされました。この移転により、実質的には廃村となりましたが、名目上は存在し続けました。

その後、1897年4月1日には郡制に基づく合併により、松山中島村を含むいくつかの村が合併して東江村が発足しました。この日に伴い、松山中島村は廃止されました。

神社・仏閣

村内にある白山神社は、松山中島村において重要な文化的資産の一部でした。また、常夜燈や棟札は海津市歴史民俗資料館に保管されており、地域の歴史を語る貴重な資料として評価されています。

出身著名人

松山中島村には、西本健次郎という著名人がいます。彼は西本組の経営者で、貴族院の多額納税者議員として知られています。

参考事項・関連情報

松山中島村に関する詳細な情報は、いくつかの参考文献によって提供されています。例えば、『市町村名変遷辞典』（東京堂出版、1990年）や、『木曽三川 歴史・文化の調査研究資料 KISSO Vol.83』（国土交通省 中部地方整備局 木曽川下流河川事務所、2010年）などがあります。

また、岐阜県内の廃止市町村に関する情報をまとめたリストや、木曽三川分流工事に関連する他の村（例えば日下丸村）についても関心を持つことができるでしょう。これにより、地域の歴史や変遷をより深く理解する手助けになります。

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