松山区 (台北市)

松山区は、台北市の中心に位置する区です。住宅地が中心ですが、八徳路や南京東路周辺は商業地域として発展しています。特に、台湾最大の空港である松山空港を擁しており、台北の空の玄関口としての重要な役割を果たしています。

歴史

松山区の歴史は古く、元々は原住民の言葉で「河の湾曲した場所」を意味する「Malysyakkaw」という地名で呼ばれていました。この場所は基隆河が流れる地域であり、その名残が「麻里錫口社」という名称に残っています。1709年には、漢民族による入植が進み、泉州同安の人々によって「錫口」という集落が形成されました。日本統治時代の1920年、「付近の丘に珍しい松林がある」ことから、内地風の地名である「松山（まつやま）」と改名されました。この改名には、錫口の風景が愛媛県の松山に似ていたという説も存在します。当初、松山は台北州七星郡に属していましたが、1938年に台北市に編入されました。戦後、松山区として再編され、現在に至ります。「松山」の読み方には、「まつやま」と「しょうざん」の二通りがありますが、台北捷運（MRT）のアナウンスでは「まつやま」が採用されています。1990年には、区の南部が信義区として独立しました。

下部行政区域

松山区は、いくつかの下部行政区域に分かれており、それぞれが地域社会を形成しています。

教育

松山区には、多くの教育機関があります。高等教育機関としては、以下の学校があります。

台北市立西松高級中学
台北市立中崙高級中学
私立育達高級中等学校

また、中学校としては、以下の学校があります。

台北市立介寿国民中学
台北市立民生国民中学
台北市立中山国民中学
台北市立敦化国民中学
台北市立西松高級中学付属国中部
台北市立中崙高級中学付属国中部

小学校は以下の通りです。

台北市立松山国民小学
台北市立西松国民小学
台北市立敦化国民小学
台北市立民生国民小学
台北市立民権国民小学
台北市立民族国民小学
台北市立三民国民小学
台北市立健康国民小学

これらの教育機関は、地域の子供たちの教育を支えています。また、幼稚園も区内に複数存在し、幼児教育も充実しています。

交通

松山空港があるため、空路のアクセスが非常に便利です。また、台北捷運（MRT）も区内を走っており、市内各地へのアクセスも良好です。バス路線も充実しており、公共交通機関での移動が便利です。

観光

松山区には、観光スポットもいくつかあります。特に有名なのは、松山慈祐宮と饒河街観光夜市です。

松山慈祐宮：媽祖を祀る寺院で、清の乾隆帝時代に福建省・広東省からの移民によって建てられました。その後、関帝なども祀られるようになり、地元の人々の信仰を集めています。台鉄松山駅の前に位置し、アクセスも便利です。
* 饒河街観光夜市：台湾の有名な夜市の一つで、多くの屋台が軒を連ね、地元グルメや雑貨を楽しむことができます。夜になると多くの人々で賑わいます。

松山区は、歴史、教育、交通、観光の要素がバランス良く揃った、魅力的な地域です。

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