松平信賢

松平信賢（まつだいら のぶます）

松平信賢は、江戸時代後期に活躍した大名であり、駿河国小島藩の第8代藩主として知られています。滝脇松平家の15代当主にあたります。

生涯

信賢は、丹波国亀山藩の第5代藩主であった松平信志の六男として誕生しました。その後、先代藩主である松平信友の娘婿となり、天保7年（1836年）5月14日に養父・信友の隠居に伴い家督を継承し、小島藩の藩主となりました。

藩主就任後、信賢は天保の大飢饉に見舞われ、藩の財政は逼迫しました。この時期の駿府周辺では飢饉が深刻化しており、『大里村誌 下巻（三）』には、小島藩領内の浜方（中島村、下島村、西島村、西脇村、池田村）周辺の状況を伝える日記の転記が掲載されています。日記には具体的な村名は記されていませんが、二、三年前からの凶作により、天保7年には食料が著しく不足する状況が綴られており、特に山間部に住む人々の被害が大きかったとされています。

藩主時代の主な出来事

天保7年（1836年）：家督相続
天保8年（1837年）：御見付御番
天保9年（1838年）：大坂加番
天保11年（1840年）：御見付御番
天保12年（1841年）：
6月19日：御見付御番
9月3日：日光奉行
天保13年（1843年）：御見付御番
弘化元年（1844年）：御見付御番
弘化3年（1846年）：御見付御番
嘉永2年（1849年）：御見付御番
嘉永4年（1851年）4月27日：養嗣子の信進に家督を譲り隠居

信賢は、明治6年（1873年）9月11日に66歳で死去しました。墓所は東京都台東区下谷の英信寺にあります。

系譜

実父：松平信志
養父：松平信友
正室：松平信友の娘
子女：滝脇信成（次男）
養子：松平信進（松平斉恒の次男）

参考文献

『天保飢饉から幕末の混乱へ』静岡県立中央図書館
* 『大里村誌 下巻（三）』

もう一度検索