松平正親 (大草松平家)

松平正親（まつだいら まさちか）は、戦国時代に生きた武将であり、大草松平家の6代目当主としてその名を歴史に刻んでいます。彼の足跡は、徳川家康の家臣である松平康安の父としても知られています。

正親は三河国額田郡伊賀（現在の愛知県岡崎市伊賀町付近）に生まれました。大草松平家は、元々は岡崎城主でしたが、3代目当主である松平信貞の時代に、安祥城主・松平清康に敗れ、岡崎を明け渡すこととなりました。その後、一族は額田郡大草（現在の岡崎市大草町付近）に移り、大草松平家と称するようになったと伝えられています。

正親は、信貞の孫、または曾孫にあたるとされ、岡崎城主となった松平清康、広忠、そして元康（後の徳川家康）の三代に仕えました。永禄3年（1560年）の桶狭間の戦いでは、今川義元の軍勢に従軍し、丸根砦攻めに先陣として参加しましたが、この戦いで討死しました。享年48歳でした。

正親の生涯は、戦国時代の激しい動乱の中で、主君に忠義を尽くし、戦場に散った武将の姿を今に伝えています。彼の名は、大草松平家の一員として、また徳川家康を支えた松平康安の父として、日本の歴史に刻まれています。

参考文献
新編岡崎市史編集員会 編『新編岡崎市史』 中世、新編岡崎市史編さん委員会、1989年。
新編岡崎市史編さん員会 編『新編岡崎市史』 史料 近世 上、新編岡崎市史編さん委員会、1983年。
『新訂寛政重修諸家譜』 1巻、続群書類従完成会、1964年。ISBN 978-4-7971-0205-5。
『寛永諸家系図伝』続群書類従完成会、2014年。ISBN 978-4-8406-3595-0。

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