松平直恒

松平直恒（まつだいら なおつね）は、江戸時代中期から後期にかけての大名であり、武蔵国川越藩の2代藩主を務めました。結城松平家の6代目当主にあたります。

生涯

宝暦12年（1762年）5月1日、初代藩主・松平朝矩（まつだいら ともつね、後の直賢）の次男として江戸で生まれました。兄の土井利建（どい としたつ）は土井氏の養子となっていたため、直恒が嫡男とされました。後に利建は土井家で廃嫡されますが、その後、家督を争ったという記録はありません。

明和5年（1768年）に父・朝矩が死去したため、直恒が家督を継承しました。安永6年（1777年）12月には従四位下・大和守（じゅしいげ・やまとのまもり）に叙任されました。安永8年（1779年）1月に元服しています。

寛政元年12月16日（1790年）には侍従（じじゅう）に任官しました。文化7年（1810年）1月18日に49歳で亡くなり、跡を次男の松平直温（まつだいら なおはる）が継ぎました。

明和6年（1769年）には、かつての居城であった前橋城（まえばしじょう）を廃城・破却しました。

系譜

父：松平朝矩（1738年 - 1768年）
母：土 - 藤井兼矩の娘
正室：悦 - 桜井供敦の娘
継室：富 - 伊達村候の八女
側室：鈴木氏
長男：松平知豊（1787年 - 1804年）
女子：岸 - 松平乗顕正室
女子：季遠姫 - 至誠院、松平斉韶正室
側室：お美佐 - 八嶋氏
次男：松平直温（1795年 - 1816年）
女子：磯子 - 五島盛繁正室
女子：絹 - 松平直興正室
側室：菊池氏
四男：松平斉典（1797年 - 1850年） - 松平直温の養子
女子：兼子 - 寿光院、黒田長韶正室
生母不明の子女
男子：松平朝蟻
男子：松平可寛

松平直恒は、川越藩の藩主として、また結城松平家の一員として、その時代を生きました。前橋城の破却など、領地におけるいくつかの事柄に関する決定を下しましたが、その詳細については、今後の研究が待たれるところです。

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