松平直紹

松平直紹（まつだいら なおつぐ）は、越後国糸魚川藩の第4代藩主として、江戸時代中期から後期にかけて活躍しました。従五位下・日向守の官位を有していました。

生涯

直紹は、第3代藩主・松平堅房の七男として生まれました。安永2年（1773年）に父が亡くなると、家督を継ぎ、糸魚川藩の藩主となりました。安永5年（1776年）には、第10代将軍・徳川家治に謁見し、その翌年には従五位下に叙任されました。

藩主として、日光祭礼奉行、田安御門番、半蔵門番、大坂加番など、幕府の要職を歴任しました。これらの役職は藩の権威を示すものでしたが、同時に多大な出費を伴い、糸魚川藩の財政を圧迫する要因となりました。

文化3年（1806年）11月28日、直紹は長男の直益に家督を譲り、隠居しました。そして文化11年（1814年）8月26日、56歳でこの世を去りました。

系譜

直紹の家系は以下の通りです。

父：松平堅房
母：章姫（分部光命の長女）

正室と継室

正室：八重（本多助盈の娘）
継室：琴（板倉勝矩の娘）

子女

直紹には多くの子女がいました。

松平直益（長男）：母は正室の八重
松平近豊室
井上正直正室
花房正興正室
千寿院：分部光弘正室のち朽木倫綱正室
有馬純通正室のち小笠原長担正室
岡部盛勝正室
田村顕彰室
* 阿部正棋室

松平直紹は、藩主として幕府の要職をこなしながらも、藩財政の悪化に苦しんだ人物でした。彼の子孫は、幕末、明治維新と激動の時代を迎えることになります。

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