松平頼和

松平頼和（まつだいら よりかず）は、慶応元年（1865年）に生まれ、昭和15年（1940年）に没した日本の華族、官僚です。西条松平家の第11代当主であり、子爵の爵位を有していました。

生涯

讃岐高松藩第10代藩主・松平頼胤の七男として生まれ、伊予西条藩主・松平頼英の養嗣子となりました。慶應義塾で学んだ後、ドイツに留学し、テュービンゲン大学で政治学、法学、経済学を修め、政治学博士号を取得しました。

帰国後は宮内省に入省し、式部官、主猟官、雅楽部副長心得などを歴任しました。明治38年（1905年）に家督を相続し、明治41年（1908年）には大韓帝国より勲章を受章しました。大正5年（1916年）には高等官二等に陞叙しましたが、翌日には依願免官となりました。古希を迎えるにあたり、昭和9年（1934年）には御紋章付銀盃と酒肴料を賜りました。

昭和15年（1940年）に気管支肺炎のため75歳で死去。家督は長男の頼庸が継ぎました。

栄典

1910年（明治43年） - 勲六等瑞宝章
1908年（明治41年） - 大清帝国二等第三双竜宝星

家族

妻：松平保子（侯爵徳川茂承三女）
長男：松平頼庸
長女：信子（男爵近藤滋弥夫人）
次男：松平広
三男：松平矯

人物

松平頼和は、ドイツ留学で得た知識を基に、日本の近代化に貢献しました。宮内省では、皇室の儀式や行事を担当し、日本の伝統文化の継承に尽力しました。また、華族としての社会的責任を自覚し、慈善事業や社会福祉活動にも積極的に参加しました。

参考文献

筒井住蓮編『大日本華族大鑑』都通信社、1911年
華族会館編『華族家庭録（昭和11年12月調）』華族会館、1937年
華族大鑑刊行会『華族大鑑』日本図書センター、1990年

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