松本卓也 (俳優)

松本卓也

日本の俳優。1995年5月19日、京都府に生まれる。大学卒業後、2019年1月より有限会社マッシュに所属し、本格的に俳優としての活動を展開している。

来歴と人物像

松本卓也は、京都造形芸術大学（現 京都芸術大学）映画学科俳優コースの8期生として演技を学んだ。2018年に同大学を卒業。大学在学中から精力的に映画作品に出演しており、特に大学の同期であり、映画制作コースの8期生であった阪元裕吾監督との出会いは、その後の俳優人生に大きな影響を与えている。阪元監督作品には初期から多数出演し、いわゆる「常連俳優」として監督の世界観を表現する上で欠かせない存在となっている。

学生時代には、その持ち前の力強い関西弁を駆使した、勢いのある演技で評価を得ていたと言われている。また、俳優の道に進む以前には、6年間にわたってラグビーに打ち込んでいたという経歴も持つ。このスポーツ経験が、彼の演技における身体性やダイナミズムに繋がっている可能性も考えられる。

主な出演作品

映画

松本卓也のキャリアは、大学時代から映画出演を中心に展開している。特に阪元裕吾監督作品への出演は枚挙にいとまがなく、初期の短編映画『べー。』（2016年）や『修羅ランド』（2017年）を皮切りに、『スロータージャップ』（2017年製作）、『ハングマンズ・ノット』（2018年）、『ファミリー☆ウォーズ』（2018年）など、監督の初期・中期作品において重要な役柄を担ってきた。近年では、バイオレンスアクション『ある用務員』（2021年）、カルト的な人気を誇る『黄龍の村』（2021年）、ヒットマンコメディ『グリーンバレット』（2022年）、『最強殺し屋伝説国岡 外伝 国岡ツアーズ大阪編』（2022年）など、阪元監督の商業作品にも立て続けに出演し、監督が生み出す独特の世界観の中で確固たる存在感を示している。

阪元監督作品以外にも、様々な監督の作品に出演経験がある。大森立嗣監督の青春映画『セトウツミ』（2016年）では大橋役、酒井麻衣監督のファンタジーホラー『ウィッチ・フウィッチ』（2018年）ではヤマト役、佐々部清監督の伝記映画『この道』（2019年）では大手拓次役を演じた。内藤瑛亮監督の社会派ドラマ『許された子どもたち』（2020年）、柘植勇人監督の『ロストベイベーロスト』（2020年）といった作品にも参加。近年では、小栗はるひ監督の『私の太陽』（2023年）、山内大輔監督の『ヘヴンズ×キャンディ』（2024年）、『異常性欲の夜 うごめく肉唇』（2024年）など、多ジャンルの映画に出演し、活動の幅を広げている。

テレビドラマ

映画だけでなく、テレビドラマにも多数出演し、キャリアを積んでいる。テレビ東京系の『GIVER 復讐の贈与者』（2018年）、『スパイラル〜町工場の奇跡〜』（2019年）、『警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜 SEASON4』（2019年）や、日本テレビ系の『イノセンス 冤罪弁護士』（2019年）、NHK総合の『腐女子、うっかりゲイに告る。』（2019年）、毎日放送の『死にたい夜にかぎって』（2020年）、関西テレビの『名もなき復讐者 ZEGEN』（2019年）など、様々な放送局の作品にゲストとして登場している。NHK BSプレミアムのドラマにも出演歴がある。

その他のメディア

俳優としての活動は、映画やテレビドラマにとどまらない。U-NEXTで配信されたウェブドラマ『すじぼり』（2019年）にも出演。バラエティ番組でありながら歴史をテーマにした異色の作品『戦国炒飯TV 〜なんとなく歴史が学べる映像〜』（2020年、TOKYO MX・BS11）では、複数の回に登場し、役柄を演じた。また、舞台やCM、ミュージックビデオなどにも出演しており、幅広い表現媒体でその才能を発揮している。特に舞台では、神保町花月プロデュース公演や演劇ユニットの作品、近年では朗読劇にも挑戦するなど、活動の場を広げ続けている。

京都で培われた演技力と、阪元裕吾監督との揺るぎないタッグによって、個性的なキャラクターを数多く演じ分けている松本卓也。その力強い存在感と幅広い表現力は、今後の更なる活躍を期待させる俳優である。

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