松本宣子

松本 宣子 (まつもと のりこ) のプロフィール

松本 宣子は、1961年9月2日生まれの日本人柔道家で、三重県四日市市出身です。彼女は現役時代、72kg超級の選手として知られ、身長は170cm、体重は101kgでした。柔道においては五段の段位を持ち、内股や大外刈という技を得意としています。また、家庭環境も特異で、父親は元大相撲力士の劍龍猛虎であり、兄は大相撲で活躍した巨砲丈士でした。

幼少期とスポーツの始まり

松本は暁高校を卒業後、中京大学に進学し、陸上競技の砲丸投での活躍が際立っていました。特に東海地区ではチャンピオンに輝くほどの実力を持っていました。しかし、砲丸投げでは世界的にも国内的にも勝つ可能性が低いと感じ、柔道へ転向する決断を下します。彼女は21歳のとき、全日本選手権で2位になった河原月夫が運営する河原道場に入門し、柔道を始めました。

柔道キャリアの発展

柔道を始めて間もなく、彼女は体重別66kg超級の大会で3位を獲得するなど、才能を開花させていきます。1984年には愛知女子商業高校で教員として勤務する傍ら、体重別72kg超級決勝で長崎西高校の坂上洋子を破り、優勝を果たしました。この成果により、彼女は世界選手権の代表にも選ばれました。

世界選手権では72kg超級で初戦敗退しましたが、無差別では準決勝まで進出し、ここでベルギーのイングリッド・ベルグマンスに敗北。その後、3位決定戦でも中国の高鳳蓮に優勢負けしましたが、柔道を始めてからわずか2年での5位入賞は素晴らしい成果でした。

1985年には強化選手選考会で優勝を果たし、体重別決勝で坂上に敗れ2位となります。また福岡国際では再び3位を獲得しました。1986年には初開催の女子全日本選手権で決勝に進出するも、軽量級の八戸かおりに敗れ、再び2位に終わりますが、体重別では坂上を下し優勝して復活を遂げました。

その後も、体重別や強化選手選考会において幾度も上位入賞を果たし続け、強い競技者としての地位を確立していきました。

引退後の活動

引退後、松本は愛知県内で高校教師として教壇に立つ一方で、柔道の普及や教育にも力を入れました。彼女は柔道師範としても活躍し、NPO法人日本あおいの会の理事も務めています。このように、彼女は競技生活を終えた後も、教育と柔道の普及活動を通じて、次世代の選手たちに多大な影響を与えています。

主な戦績

松本宣子の主な戦績は以下の通りです：

• - 1983年 - 体重別 3位 (66kg超級)
• - 1984年 - カナダカップ 3位
• - 1984年 - 体重別 優勝
• - 1984年 - 世界選手権 無差別 5位
• - 1985年 - 強化選手選考会 優勝
• - 1986年 - 全日本選手権 2位
• - 1986年 - 体重別 優勝
• - 1989年 - 強化選手選考会 優勝
• - 1990年 - 福岡国際 無差別 5位

このように、松本宣子は女子柔道の発展に寄与する多彩な経歴を持ちながら、引退後もニーズに応じた活動を通じて教育現場での貢献を続けています。

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