松本盛雄

松本盛雄（まつもと もりお）は、1952年生まれの日本の外交官です。中国語の専門家として、そのキャリアをスタートさせ、瀋陽総領事や立命館アジア太平洋大学教授といった要職を経て、2014年から2016年までパプアニューギニア駐箚特命全権大使を務めました。

東京都に生まれた松本氏は、1976年に東京外国語大学外国語学部中国語学科を卒業後、外務省に入省しました。語学力に磨きをかけるため、1977年からは復旦大学や香港中文大学に留学し、中国語と中国文化への理解を深めました。

在外公館での勤務経験も豊富で、1997年には在中華人民共和国日本国大使館領事部長、2001年には在香港日本国総領事館経済部長、2004年には同総領事館政策広報文化交流部長を歴任しました。これらのポストを通じて、日中間の経済交流や文化交流の促進に尽力しました。

本省では、アジア大洋州局日中経済室長を務め、日中間の経済関係の発展に貢献しました。2008年には瀋陽総領事に就任し、中国東北地方における日本の権益保護や日中関係の改善に尽力しました。

2012年には、立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部教授に転身し、次世代の国際人材育成に貢献しました。教鞭を執る傍ら、アジア大洋州局中国・モンゴル第一課企画官も務め、中国・モンゴル地域に関する政策立案にも携わりました。

2014年からは、パプアニューギニア駐箚特命全権大使として、日本とパプアニューギニアの友好関係の強化に努めました。任期中には、両国間の経済協力や人的交流の促進に力を注ぎました。

松本氏は、外交官としての活動を通じて、日中関係やアジア太平洋地域における日本のプレゼンス向上に大きく貢献しました。また、研究者・教育者としても、多くの人材を育成し、国際社会に貢献できる人材を輩出しています。

著書として、『中国色とりどり』（エヌエヌエー、2004年）や『外交官から見た日中経済交流』（共著、東京大学出版会、2012年）があります。これらの著作を通じて、中国の文化や日中間の経済交流に関する知見を広く社会に提供しています。

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