松田正隆

松田 正隆 - 劇作家・演出家

プロフィール

松田正隆（まつだまさたか、1962年生まれ）は、日本を代表する劇作家および演出家であり、立教大学で教授として教鞭を執っています。彼は日本劇作家協会にも所属し、過去には理事としても活動していました。

来歴

松田は長崎県北松浦郡で生まれ育ちました。彼は長崎県立猶興館高等学校を経て、立命館大学文学部哲学科を卒業しています。1990年には自身の劇団「時空劇場」を設立し、そこで作・演出を担当することになります。彼の代表作には『紙屋悦子の青春』や『どん底』、また『海と日傘』などがあります。これらの作品は、彼の独特の視点と深い人間理解を反映しており、多くの観客を魅了してきました。

1997年には、時空劇場を解散し、フリーの劇作家として活動を続けることになります。この転機により、彼はより自由な表現を追求する機会を得ました。2004年には、演出家の平田オリザとともに舞台『天の煙』の劇作を担当しました。これにより、松田はさらに幅広いジャンルと形式での創作へと挑戦していくことになります。

映画・演劇活動

彼は舞台戯曲にとどまらず、映画シナリオの執筆にも関わっています。黒木和雄監督による『美しい夏キリシマ』では映画脚本を手掛け、また、自身の作品『紙屋悦子の青春』は映画化されています。このように、松田は演劇だけでなく映画の世界でも活躍しているのです。

2003年には、京都を拠点にする演劇カンパニー「マレビトの会」を創設し、再び演出の職務にも力を入れるようになります。『島式振動器官』や『王女A』、さらには『アウトダフェ』や『クリプトグラフ』など、多くの代表作を生み出しました。特に、これらの作品は国外でも上演され、英語やエジプト語、インド語などに翻訳されるなど、国際的な評価を受けています。

2009年には文化庁新進芸術家在外研修員としてイスラエルに留学し、さらなる学びと経験を積みました。現在は、京都造形芸術大学で客員教授を務め、2012年からは立教大学の現代心理学部映像身体学科で教授として後進の育成に尽力しています。

受賞歴

松田の作品は多くの賞を受賞しています。1993年には『坂の上の家』で第1回OMS戯曲賞の大賞を受賞。また、1994年には『海と日傘』で第40回岸田國士戯曲賞と第2回OMS戯曲賞特別賞を獲得しました。さらに1998年には『月の岬』が第5回読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞し、1999年には『夏の砂の上』で第50回読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞するなど、彼の作品は高く評価されています。

著作

松田は著作もいくつか持っており、1996年には『海と日傘』（白水社）、2002年には『雲母坂 松田正隆戯曲集』（深夜叢書社）を出版しています。彼の戯曲は、演劇の表現の豊かさや、深い人間性の探求を反映した作品として多くの読者や観客に親しまれています。

彼の公式サイトやインタビューも通じて、松田正隆の活動をより深く知ることができるでしょう。彼の舞台や作品に触れることで、日本の現代演劇の一端を体験し、彼の独特の世界観を堪能できる楽しみがあります。

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