板垣坂バイパス

板垣坂バイパスの概要

板垣坂バイパスは、福井県今立郡池田町板垣から越前市南坂下町に至る延長3,450mの一般国道417号のバイパスです。このバイパスは、過去の道路の厳しい条件を改善するために設計されました。元の国道417号は、板垣トンネルを通過しており、その約6.1kmの区間には1.8kmにわたり勾配が7％以上の地点や、曲線半径50m以下の急カーブが17箇所存在するため、通行が非常に困難でした。加えて、生地が豪雪地帯であることから、冬季はさらに交通の安全性が脅かされていました。

このような問題を解決するため、福井県は池田町地域の活性化施策の一環としてバイパス道路の整備を進めました。目的は、安全で円滑な交通の確保、地域の観光振興、水源地域の振興、そして池田町外への通勤や買い物に対する便益を提供することです。新板垣トンネルを含む全長2,475mの新しい道路が開通することで、交通の強化と緊急時の輸送のための安全性が向上しました。

バイパス整備の効果

新しいバイパスが開通することで、特に急カーブや急勾配の改善が見受けられます。最急カーブの曲線半径は16.0mから80.0mに拡大され、これにより10箇所の急カーブが解消されました。また、最急勾配も10%から6.9%へ緩和され、車両の通行が格段にしやすくなります。

これにより、走行距離も6.1kmから3.5kmに短縮されるため、通行時間は約9分から約4分にまで短縮されます。つまり、通行の効率化が図られ、地域住民の利便性が大いに向上します。

開通日と式典

板垣坂バイパスの新板垣トンネルは2024年11月24日に開通式典が行われ、同日15時から供用が開始されました。この日は地元の関係者や住民が集まり、テープカットが行われるなど、多くの人々にとって喜ばしいイベントとなりました。

路線データ

• - 起点: 福井県今立郡池田町板垣
• - 終点: 福井県越前市南坂下町
• - 事業延長: 3,450m
• - 道路規格: 第3種第4級
• - 設計速度: 50km/h
• - 車線数: 2車線
• - 道路幅員: 幅員8.5m（車道幅員5.5m）
• - 事業期間: 2017年度 - 2024年度
• - 計画交通量: 1,500台/日
• - 総事業費: 約90億円

沿革

• - 2017年: 着工
• - 2020年6月: 新板垣トンネル掘削開始
• - 2021年6月: 越前工区の掘削開始
• - 2022年2月24日: トンネル貫通
• - 2022年4月21日: 貫通式を実施
• - 2024年11月24日: 供用開始

主な構造物

• - 新板垣トンネル: 2,475m（NATM工法による発破掘削）
• - 板垣川橋: 12.6m（PCプレテン単純中空床版橋）
• - 新南坂下橋: 16.5m（PCプレテン単純中空床版橋）

このように、板垣坂バイパスの整備は地域交通の安全性を大いに改善し、地域住民や通行者に多くのメリットをもたらします。

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