板門駅

板門駅（パンムンえき）は、朝鮮民主主義人民共和国（以下、北朝鮮）の開城特別市板門区域に位置する、朝鮮民主主義人民共和国鉄道省平釜線の駅です。この駅は、南北間の鉄道連結事業の一環として新たに建設され、軍事境界線を越えて韓国の都羅山駅まで線路が繋がっているという特徴を持っています。駅の構造は地上駅で、駅舎は韓国側によって建設されました。これは、都羅山駅を訪問した北朝鮮の関係者が、板門駅も同様の形式で建設することを要請し、韓国側がこれを受け入れたという経緯があります。

板門駅の周辺には、開城工業地区が隣接しており、北朝鮮出入事務所からは、金日成の肖像画が掲げられた板門駅を一望することができます。

歴史を振り返ると、2000年6月15日に開催された第1回南北閣僚級会談で、北朝鮮と韓国は京義線の分断区間の再連結に合意しました。その後、2002年9月18日にDMZ区間工事が着工され、2003年6月14日には京義線・東海線の連結式が執り行われました。同年12月31日には韓国側の工事が完了しましたが、2006年には北朝鮮の反対により開通が延期されました。しかし、2007年5月17日には南北鉄道連結区間の列車試験運行が正式に開始され、同年12月11日には汶山 - 鳳東間で南北定期貨物列車の運行が開始されました。その後、2008年11月28日には南北関係の悪化により貨物列車の運行が中止され、同年12月1日には北朝鮮の「12・1措置」により運行が公式に中断されました。2009年8月25日には「12・1措置」が解除され、鉄道の運行が公式に再開されました。そして、2018年12月16日には南北鉄道道路連結着工式が当駅で執り行われ、韓国側の出席者のための特別列車がソウル駅から当駅まで運行されました。

板門駅は、南北関係の歴史的な転換期を象徴する駅の一つであり、その存在は、朝鮮半島の平和と統一に向けた努力を物語る重要な要素となっています。隣の駅は、平釜線において、鳳東駅と都羅山駅です。

関連情報として、朝鮮民主主義人民共和国の鉄道に関する情報や、板門駅の駅舎写真などを参照することができます。特に、2007年に聯合ニュースによって公開された駅舎写真は、当時の状況を今に伝える貴重な資料と言えるでしょう。板門駅は、単なる鉄道駅としての役割だけでなく、南北関係の歴史や未来を考える上で重要な意味を持つ場所と言えるでしょう。

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