枇杷島橋駅について
枇杷島橋駅(びわじまばしえき)は、
愛知県西春日井郡にあった
名古屋鉄道の駅で、
廃駅として知られています。この駅は
名鉄名古屋本線・犬山線の重要なポイントでしたが、現在は
枇杷島分岐点として位置しています。
歴史
枇杷島橋駅の歴史は、
1910年に始まりました。
名古屋電気鉄道による郡部線の拡張工事が行われ、
庄内川の橋梁が架けられた際に、その対岸に設けられたのが最初です。開業は
1912年3月29日で、この日に枇杷島停留所から駅に昇格しました。この変化は、枇杷島線と新名古屋駅を結ぶ重要なものとなりました。
1921年には路線譲渡により(旧)
名古屋鉄道の駅となり、その後
1930年代には名岐鉄道と
名古屋鉄道への合併があり、さらには
1941年には新名古屋駅と枇杷島橋駅を結ぶ笹島線も開通しました。
しかし、
1949年に駅は廃止され、代替として
西枇杷島駅が旅客営業を再開することとなります。これにより、枇杷島橋駅はその役目を終え、
枇杷島分岐点として残ることとなりました。
駅の構造
枇杷島橋駅は、両側に2面2線の相対式ホームを持つ構造でした。しかし、駅周辺には急勾配(40 ‰)が存在したため、拡張が困難で、電車が大型化してもホームを長くすることができませんでした。このため、周辺環境を考慮し、廃止が決定され、それに伴って
西枇杷島駅が復活しました。
現存する
枇杷島分岐点は名古屋本線と犬山線が交差し、両方向に分岐する形をとっていますが、枇杷島橋駅時代は名古屋本線が直進し、犬山線がそこから分岐する形式でした。
附随する施設
枇杷島停留所は、枇杷島橋駅の前身として
1910年に開設され、
庄内川東岸に位置していました。具体的な位置は不明ですが、
名古屋市立枇杷島小学校付近と推測されています。さらに、駅周辺には東枇杷島信号所も設けられ、旧線と新線の交差点として機能しました。この信号所も新旧路線の切り替えに伴い、その役目を終えました。
利用状況
枇杷島橋駅の利用状況は、
愛知県の統計書に記録されていますが、開業当初から多くの利用者が往来していました。特に、特急や
普通列車が停車する重要な駅でした。
まとめ
枇杷島橋駅は
名古屋鉄道の歴史において重要な役割を果たしましたが、時代の変化とともにその役目を終えました。今では
枇杷島分岐点という別の形で残っていますが、鉄道の発展の歴史の一部として、多くの人々に記憶されています。