林正寿

林 正寿について

林 正寿（はやし まさひさ、1942年3月28日生まれ）は、日本を代表する経済学者であり、現在は早稲田大学の名誉教授および平和政策研究所の代表理事を務めています。彼の専門は財政学であり、特に地方財政やアメリカの財政政策に関する研究が注目されています。

学歴と職歴

千葉県出身の林は、千葉県立千葉第一高等学校を卒業後、1966年に国際基督教大学を卒業しました。その後、1978年には一橋大学大学院の経済学研究科博士課程を終え、教育界に身を投じました。彼の指導教官は著名な経済学者の木村元一です。

経済学部の助手として活動を開始した林は、横浜市立大学での教授職も経験し、1996年には同大学商学部長を任されます。1999年からは早稲田大学の社会科学部教授を務め、さらに2004年には社会科学総合学術院教授に就任します。2006年にはヘルシンキ大学の客員教授としても活躍しました。また、日本財政学会の常任理事として、財政学の発展にも寄与しています。

平和政策への取り組み

林は2015年に、世界平和統一家庭連合に関連した「平和政策研究所」の代表理事に就任し、平和の実現に向けた活動を展開しています。特に、朝鮮半島の平和的統一の重要性を訴え、様々な交流活動に積極的に関与しています。

2015年11月には、韓国の少女民族舞踊団「リトルエンジェルス芸術団」と北朝鮮の「金剛山歌劇団」の交流会が開催され、林は実行委員会の副委員長として参加しました。この交流会では、皆が意見を交わし、平和についての認識を深める機会となりました。

社会における家族の重要性

2016年、林は「個人よりも家庭を大切にする社会へ」という論説を発表しました。彼の主張は、戦後にアメリカから流入した個人主義が家族を軽視してきたというもので、家庭の理想として三世代同居を提案しています。また、祖父母と共に暮らすことによって、子供たちが豊かな愛情に触れることができるという点も強調しています。

著書と研究成果

林の著書には、以下のものが含まれます。

• - 『法人所得課税論』（同文館出版、1991年）
• - 『地方財政論』（ぎょうせい、1999年）
• - 『アメリカの税財政政策』（税務経理協会、2007年）
• - 『租税論』（有斐閣、2008年）

これらの著作は、財政学や地方財政に関する重要な研究成果を反映しており、多くの学生や研究者に影響を与えています。

受賞歴

林はその業績が認められ、2020年には瑞宝中綬章を受章しました。この栄誉は、彼の学問的な貢献や平和を促進する活動に対する評価を示しています。

林正寿は、経済学の枠を超えた視点から、社会の平和と家庭の重要性を訴え続ける、現代の重要な学者の一人です。

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