林由里

林由里：きらめく才能と持ち前の明るさで昭和のテレビドラマを彩った女優

林由里(はやし ゆり)さんは、1955年5月15日生まれの日本の元女優です。本名は本多秀子。東京都出身で、東京都立北園高等学校定時制を卒業されました。劇団若草に所属していた経歴も持ちます。

林由里さんの芸能界入りは、1971年4月、東京都銀座の歩行者天国で俳優の林与一さんに見出されたことがきっかけでした。林与一さんが命名した芸名「林由里」で、同年、テレビドラマ『人形佐七捕物帳』で鮮烈なデビューを飾ります。その後も『一心太助』『青春をつっ走れ!』などの人気テレビドラマに次々と出演し、着実に女優としてのキャリアを積み重ねていきます。

1973年には、特撮テレビドラマ『魔人ハンター ミツルギ』で主役の一人であるミツルギ三兄妹の末妹、ミツルギ月光役を演じます。この役柄は林由里さんにとって大きな転換期となりました。当時のインタビューで彼女は「こんな大役は嬉しいです。相手の宇宙忍者との絡みが多いので、飛んだり跳ねたりの連続です。修行の一つだと思っているので、立ち回りもマスターしたいです」と意気込みを語っており、持ち前の明るさとひたむきな姿勢がうかがえます。

林由里さんの女優としての才能は多方面に渡ります。特技は陸上競技と日本舞踊。その一方で、目標とする女優として吉永小百合を挙げており、彼女の演技への真摯な姿勢と高い理想が伺えます。

『ウルトラマンA』の企画書には、南夕子役の候補として林由里さんの名前が挙がっていたという逸話も残されています。もしも出演が実現していたら、また違った魅力を見せていたかもしれません。

林由里さんは、数多くの作品に出演し、それぞれの役柄で視聴者の心に印象を残しました。その演技は、持ち前の明るさと親しみやすさが光り、幅広い世代から愛されました。彼女の出演作品の一部を以下に挙げます。

テレビドラマ

人形佐七捕物帳（1971年、NET / 東宝） - お千代
一心太助（1971年 - 1972年、CX） - お絹
すし屋のケンちゃん（1971年、TBS）
青春をつっ走れ!（1972年、CX） - 村上あや
あしたに駈けろ!（1972年、CX）
アイちゃんが行く!（1972年、CX） - 脇坂久美子
魔人ハンター ミツルギ（1973年、CX） - ミツルギ月光
ポーラテレビ小説 / 薩摩おごじょ（1973年、TBS）
おさななじみ（1973年、TBS） - 西岡夏子
流星人間ゾーン（1973年、NTV） - ヨウコ
ご存知遠山の金さん（1973年、NET） - おちよ
銭形平次（1974年、CX） - 香苗

映画

* 虹をわたって（1972年、松竹） - 和子

林由里さんの活躍は、昭和時代のテレビドラマ黄金期を象徴するものでした。彼女の明るさと演技力は、多くの視聴者の記憶に深く刻まれています。日本のテレビドラマ史において、重要な役割を果たした女優の一人と言えるでしょう。

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