林英傑

林 英傑について

林英傑（リン・インジェ）は1981年5月1日に台湾の台東県で生まれた元プロ野球選手で、主に投手として活躍しました。彼は左投左打で、特に東北楽天ゴールデンイーグルスに在籍している際には、登録名「L・インチェ」として知られていました。彼の基本的な経歴や成績を振り返りながら、その足跡を詳しく追ってみましょう。

来歴

プロ入り前

林英傑は瑞豊小学校や鹿野中学校を経て、高苑工商高校を卒業しました。彼の卒業前には坊主刈りの髪型が印象的で、その中で3本だけ毛を残していたことがニックネームの由来となり、同級生たちから「三毛（サンマオ）」と呼ばれていました。

台湾時代

1999年、林は台湾職業棒球大聯盟（TML）で高屏雷公から1位指名を受けてプロ入りし、2001年までプレーしました。その後2002年から2年間の兵役義務を果たし、2004年に中華職棒連盟（CPBL）の誠泰コブラズに加入。ここで彼は奪三振王と最優秀防御率を獲得し、多くの才能を示しました。また、同年のアテネオリンピックではチャイニーズタイペイ代表の一員として出場し、カナダ戦やキューバ戦で中継ぎ投手として登板する経験もしました。

2005年には再び奪三振王に輝き、同じチームの林恩宇選手と共に「双林」と称される強力なバッテリーを形成しました。

楽天イーグルス時代

林は2006年に東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍し、日本でのプロ野球生活をスタートさせました。背番号は91で、開幕前には第1回ワールド・ベースボール・クラシックのチャイニーズタイペイ代表に選ばれるなど、期待を背負っていました。しかし、日本での初登板は期待に反して4失点でKOされる結果となり、その後も難しいシーズンが続きました。

シーズン通しては登板機会が限られ、防御率4.33の成績に終わり、2008年には戦力外通告を受けました。野村克也監督は後に著書で林の獲得を疑問視していたことを明かしています。

台湾球界復帰後

戦力外後、林は2008年末のCPBLの特別ドラフトで興農ブルズから指名を受けて復帰しました。2009年には防御率4.44で6勝を挙げ、2010年には先発としての役割も果たし、9勝7敗の成績を収めました。また、アジア競技大会にも代表として出場し、準優勝を経験しました。

その後も中信兄弟やLamigoモンキーズと契約しましたが、何度かの戦力外を経て、2018年には社会人チームの台湾人寿に入団し、選手生活の終わりを迎えました。

現役引退後

引退後は2020年から楽天モンキーズの一軍ブルペンコーチに就任し、選手育成に力を注いでいます。林英傑は台湾と日本のプロ野球界で多くの経験を積んだ選手であり、その活躍は多くのファンに記憶されています。

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