林虎雄

林虎雄の生涯と業績

林虎雄（はやし とらお）は、1902年7月15日に長野県で生を受け、1987年7月15日に85歳で亡くなるまで、社会主義や労働運動に情熱を燃やした政治家です。彼は2期の衆議院議員、2期の参議院議員、そして初代公選長野県知事を務めました。彼の生涯は、労働者や農民の権益を守るために戦う姿勢が際立っており、その業績は現在でも評価されています。

幼少期と青年期

林虎雄は長野県諏訪郡下諏訪町で育ち、高等小学校を卒業した後は、家業の旅館に従事しました。しかし、労働者の権利を守るための活動に興味を持ち、1930年に日本労農党に入党します。ここから彼は本格的に労働運動に身を投じ、小作争議などにも参加しました。

彼は全国大衆党の諏訪支部長を経て、1933年には町議に選出され、その後長野県会議員や上諏訪町、諏訪市の助役に就任しました。彼の政治家としてのキャリアは、この頃から始まります。

社会運動への参加

1936年、林虎雄は長野県社会運動者懇談会に参加し、そこに関わる様々な著名な運動家との交流を深めることになりました。そして1937年の第20回総選挙では、棚橋小虎の選挙活動を支援しましたが、選挙の結果は彼らにとって厳しいものでした。

その後、1945年には日本社会党長野連合会の書記長に就任し、1946年の衆議院議員総選挙に当選。政党同士の連携を深め、1947年には長野県知事選挙に立候補し初当選を果たしました。

知事としての功績

林は初代公選知事として長野県庁に初登庁する際、労働組合や農民組合の支持を背景に迎えられました。彼は県の労働者の意見を重視し、地方労働委員に労働者代表を据えることにこだわりました。また、食料増産を目指し、副知事に伊藤富雄を任命したが、その後の経緯は険悪化しました。

彼の在任中の一大プロジェクトは、天竜川の河川総合開発事業です。林はこの事業に熱心に取り組み、周辺のインフラ整備を推進しました。また、長野県が部落解放審議会を設置したことは、部落地区の改善において全国でも高い水準を誇るものでした。

再選と後の国政活動

1951年には再選を果たし、1959年に知事を退任します。彼はその後も参議院議員として活躍し、社会主義運動や再建をテーマに数々の論文を執筆しました。多くの困難に直面しながらも、彼は信念を貫き、労働者や農民のために尽力しました。

彼の最後の公職は、信越放送（SBC）の相談役であり、地域メディアの発展にも寄与しました。1987年、本日、彼は自身の誕生日に亡くなり、その名は今も長野県に刻まれています。彼の影響は教育や社会運動など多岐に渡り、その功績は決して忘れられることはないでしょう。

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