柳簫然

柳 簫然（ユ・ソヨン）

柳 簫然（ユ・ソヨン、朝鮮語: 유 소연、英語：So Yeon Ryu）は、1990年6月29日に大韓民国のソウル特別市で生まれた女子プロゴルファーです。

アマチュア時代の輝き

世宗初等學校、大元外國語高等學校を経て延世大学校を卒業しました。アマチュア時代からその才能は際立っており、2005年から2007年まで韓国ナショナルチームのメンバーとして活動しました。特に2006年には、カタール・ドーハで開催された第15回アジア競技大会に出場し、ゴルフ競技で団体戦の優勝に貢献するとともに、女子個人戦でも金メダルを獲得。当時高校生だった宮里美香選手や大学生だった佐伯三貴選手といった日本の有力選手らを抑えての快挙でした。

プロキャリアの始まりとKLPGAでの活躍

2007年10月に韓国女子プロゴルフ協会（KLPGA）に入会しプロに転向。翌2008年にはKLPGAツアー国内開幕戦である「スポーツソウル・キムヨンジュゴルフ女子オープン」で、プロデビューからわずか2戦目にして初優勝を飾りました。2009年にはキム・ハヌル選手やユン・チェヨン選手らとともに初代「KLPGA広報モデル」に選ばれ、その後2011年まで3年連続で務めました。KLPGA広報モデルは、前年度の年間獲得賞金ランキングで上位60位以内に入った選手の中からおよそ10名が選ばれる栄誉ある役割です。

2009年シーズンはKLPGAツアーで4勝を挙げ、年間獲得賞金ランキングで自己最高の2位となるなど、韓国国内で圧倒的な強さを見せつけました。その後も2010年に1勝、2011年に1勝と、KLPGAツアーで勝利を積み重ねました。

USLPGAでの成功とメジャータイトル

2011年、柳簫然選手のキャリアにおいて大きな転機が訪れます。全米女子プロゴルフ協会（USLPGA）ツアーのメジャー大会である「全米女子オープン」に出場。同じ韓国の徐希炅（ソ・ヒギョン）選手との緊迫した3ホールに及ぶプレーオフを制し、プロとしてのUSLPGAツアー初優勝をメジャータイトルで飾るという鮮烈なデビューを果たしました。この優勝により、翌2012年シーズンのUSLPGAツアー参戦権を獲得しました。

2012年から本格的にUSLPGAツアーのメンバーとして参戦を開始。この年、「ジェイミーファー・トレードクラシック」で優勝するなど活躍を見せ、「ロレックスルーキーオブザイヤー（最優秀新人賞）」に選ばれました。同年はKLPGAツアーでも1勝を挙げています。

その後もUSLPGAツアーで安定した成績を残し、2014年に1勝を加えました。2015年にはKLPGAツアーで再び勝利を飾っています。

世界ランキング1位へ

2017年は柳簫然選手のキャリアにおける最高のシーズンとなりました。4月には、USLPGAツアーの別のメジャー大会、「ANAインスピレーション」に出場。最終日をトップで迎えながらペナルティを受けたレクシー・トンプソン選手とのプレーオフとなり、これを制してメジャー2勝目を挙げました。同年6月には「NWアーカンソー選手権」でシーズン2勝目を飾り、この活躍を受けて2017年6月26日付の女子ゴルフ世界ランキングで自身初の1位に上り詰めました。同年の年間獲得賞金ランキングでも自己最高の2位となり、年間最優秀選手に贈られる「ロレックスプレイヤーオブザイヤー」をパク・ソンヒョン選手と共に受賞するなど、世界のトッププレイヤーとしての地位を不動のものとしました。

2018年にもUSLPGAツアーで1勝を挙げています。

日本での活躍

また、日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）ツアーの公式戦にも参戦しています。2018年の「日本女子オープンゴルフ選手権競技」では、前年まで2連覇中だった畑岡奈紗選手の3連覇を阻んで優勝を果たしました。翌2019年の同大会にも出場し、2位タイという好成績を残しています。

柳簫然選手は、アマチュア時代からプロ、そして世界の舞台へと順調に階段を上り、メジャー複数回優勝や世界ランキング1位達成など、輝かしい実績を残してきた韓国を代表する女子プロゴルファーの一人です。

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