佐伯三貴

佐伯三貴：輝かしい足跡を辿る女子プロゴルファー

佐伯三貴（さいき みき）は、1984年9月22日生まれ、広島県東広島市出身の女子プロゴルファーです。日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）の正会員であり、その卓越したゴルフ技術と明るい人柄で多くのファンを魅了しました。東北福祉大学を卒業し、社会福祉学の学士号を取得しています。

プロフィール

身長163cm、体重60kg、血液型はA型。日立アプライアンスに所属し、オフィス・ゲンキがマネジメントを担当、キャロウェイゴルフと用品用具の総合契約を結んでいます。得意クラブはパターで、ホールインワンを4回達成しています。師弟関係は佐伯行生と坂詰和久、専属キャディは森本真祐です。

アマチュア時代

ゴルフ一家に生まれ、5歳からクラブを握り始めました。11歳から父に本格的に師事し、中学時代には全国中学校ゴルフ選手権春季大会や中国女子アマチュアゴルフ選手権で優勝。武田高校に進学後はJGA女子ナショナルチーム入りを果たし、全国高等学校ゴルフ選手権春季大会で2連覇するなど、その才能を広く知らしめました。しかし、高校3年時には不調により代表から外れる経験もしています。

アメリカの大学進学を一時志しましたが、帰国後に東北福祉大学へ進学。再びJGA日本代表に選ばれ、中国女子アマチュアゴルフ選手権、日米大学ゴルフ選手権、関東女子学生ゴルフ選手権で優勝するなど、アマチュア時代からその実力を発揮しました。2005年にはネイバーズトロフィーで個人優勝、団体優勝にも貢献。2006年にはアジア競技大会で女子団体銀メダルを獲得するなど、国際舞台でも活躍しました。

プロとしてのキャリア

2006年度のJLPGAファイナルQTで42位となり、2007年1月1日にプロツアー登録。同年4月22日のフジサンケイレディスで、ツアー制度施行後史上最速となるプロ初優勝を達成しました。現役大学生としての優勝は、1999年の韓熙圓以来8年ぶり、日本人では初の快挙でした。

プロ転向初年度から賞金ランキング9位に入るなど、新人らしからぬ活躍を見せました。2007年12月1日には、日本女子プロゴルフ協会正会員に登録されています。

2007年の全英リコーオープンでは、日本人選手史上最高タイの7位入賞を果たし、2008年にはワールドカップ女子ゴルフで3位入賞。世界レベルでの活躍も示しました。

近年は怪我に苦しみ、手術を受けるなど万全な状態で試合に臨むことが難しい状況が続きましたが、2019年11月18日にツアープロからの引退を表明。今後は母校の後輩育成など、ゴルフ界の発展に尽力する意向を示しています。

契約関係

オフィス・ゲンキとマネジメント契約、坂詰和久とコーチ契約を締結。ブリヂストンスポーツと用具用品契約、田中ゴルフとウェア契約を結んでいます。2008年には、森本真祐と専属キャディ契約、日立アプライアンスと所属契約、オリゾンティとウェア契約を締結しました。

人物像

天真爛漫でいつも笑顔を絶やさない明るい性格ですが、内面には負けず嫌いで強気な一面も持ち合わせています。その一方で、他人への気遣いを欠かさず、多くの人に好かれる性格です。

ゴルフ家系

祖父の田中金蔵は広島アマゴルフ界の重鎮で、父の佐伯行生もトップアマとして活躍。自宅には練習場が併設され、ゴルフに理解のある裕福な家庭で育ちました。弟の佐伯幸憲も、アマチュアゴルフ界で活躍しています。

おじいちゃんっ子

祖父の影響で、多くのプロゴルファーと交流する中で育ちました。小学生時代には、プロにダメ出しをしていたというエピソードも残っています。祖父の死をきっかけにプロゴルファーへの道を本格的に志し、初優勝時には祖父の遺影を前に涙を流しました。

松山千春との交流

家族ぐるみで親交のあったフォークシンガーの松山千春が経営するオフィス・ゲンキに所属。松山は佐伯のプロ転向を後押しし、優勝時には「早くおじいちゃんの墓前に報告を差し上げなさい」と電話で伝えたそうです。

指導者との関係

坂詰和久は、佐伯のゴルフ技術を大きく向上させた指導者です。厳しい練習を課しながらも、その才能を開花させました。また、片山晋呉の著作に感銘を受け、「念ずれば華開く」を信条としています。

エースキャディ・森本真祐

森本真祐は、佐伯のデビュー戦からキャディを務め、その後も専属キャディとして佐伯を支えました。森本の父と佐伯の叔父が師弟関係にあったという縁も、契約に繋がった要因の一つです。

プレースタイル

典型的なドローボールヒッターで、安定したスイングプレーンを形成します。得意なクラブはパターで、常にピンをデッドに狙う攻撃的なゴルフが持ち味です。また、ミスショットにも動じない精神力と、コースへの高い順応力も持ち合わせています。

他選手との交流

多くのプロゴルファーと親交があり、その明るく面倒見の良い性格から、先輩後輩問わず多くの選手から慕われています。特に、諸見里しのぶとは深い友情で結ばれています。

ファンへの想い

ファンサービスを積極的に行い、公式ブログを通じてファンとの交流を大切にしています。JLPGA公式ファンクラブのイベントでは、率先して汚れ役を演じるなど、サービス精神も旺盛です。

年度別成績

（省略）

主な戦歴

アマチュア時代

2000年：全国中学校ゴルフ選手権春季大会 優勝
2000年・2004年：中国女子アマチュアゴルフ選手権 優勝
2001年・2002年：全国高等学校ゴルフ選手権春季大会 優勝
2004年：日米大学ゴルフ選手権 優勝
2005年：ネイバーズトロフィー選手権 個人優勝
2006年：アジア競技大会 女子団体銀メダル
2006年：朝日杯争奪日本女子学生ゴルフ選手権 優勝

プロ転向後

2007年：フジサンケイレディス 優勝
2010年：伊藤園レディスゴルフトーナメント 優勝
2012年：スタジオアリス女子オープン 優勝
2013年：KKT杯バンテリンレディスオープン 優勝
その他多数

クラブセッティング

（省略）

メディア出演

TV番組：『北斗晶の鬼嫁運動記者倶楽部』、『ジャンクSPORTS』など多数

エピソード

勝負服として黒のゴルフウェアを愛用
日韓戦やワールドカップでのライバル意識
両親からの熱心なサポート
東広島市内の病院で人生初のハーフ50切りを達成
プロ入り後、尊敬する片山晋呉との出会いに感激
試合中のアクシデントにも動じない強さ

趣味

釣り
カラオケ、ボウリング、ビリヤード
ドライブ

おしゃれ

ネイルアート
セミロングのヘアスタイル
黒の和装

グルメ

白飯
広島とんこつラーメン
割烹料理
宮崎牛焼肉

癒し・くつろぎ

地元広島への愛着
広島カープファン
愛犬との時間
変顔

男性の嗜好

憧れは宮本勝昌
ミーハーな一面も

その他

入院中の子供たちへの慰問
盛大な優勝祝賀パーティー
プロ野球始球式でのストライク投球

まとめ

佐伯三貴は、その卓越したゴルフ技術だけでなく、明るく天真爛漫な人柄で多くの人々に愛された女子プロゴルファーです。アマチュア時代からの輝かしい実績、プロ転向後の最速優勝、世界舞台での活躍など、彼女の足跡はゴルフ界に大きな影響を与えました。引退後も、ゴルフ界の発展に尽力していくことが期待されます。

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