柴崎俊光

柴崎俊光：三重を拠点とする競輪界の実力者

競輪選手、柴崎俊光（しばさき としみつ）は、1984年11月5日に生を受け、現在、三重県を登録地として精力的な活動を続けています。日本競輪学校（現・日本競輪選手養成所）の第91期生として卒業した彼は、そのキャリアを通じて多くのレースに挑み、確かな実績を積み上げてきました。特筆すべきは、実弟である柴崎淳選手もまた、彼と全く同じ91期生であり、兄弟揃ってプロ競輪選手として道を歩んでいる点です。これは競輪界でも珍しい例の一つであり、二人の絆は大きな注目を集めています。柴崎俊光選手の師匠は、競輪学校第41期生の佐久間重光氏であり、その指導のもと、競輪選手としての礎を築き上げました。

彼の競技人生の出発点の一つとして挙げられるのが、高校時代です。三重県立朝明高等学校に在学中、彼は後の競輪界を代表するトップ選手となる浅井康太選手と同期でした。同じ学び舎で青春時代を過ごした二人が、後に異なる期ながらプロの世界で競い合うことになるのは、なんとも興味深い巡り合わせと言えるでしょう。高校卒業後、柴崎俊光選手は中央大学へと進学します。しかし、競輪選手への強い思いを抱いていた彼は、大学での学びの道半ばであった2005年、大きな決断を下しました。それは、大学を中退し、競輪学校の門を叩くというものでした。そして、この時、彼は一人ではなく、実弟である淳選手と共に、兄弟揃って競輪学校に91期生として入学を果たしたのです。同じ目標を持つ兄弟が共に厳しい訓練を乗り越え、プロを目指す姿は、周囲に大きな刺激を与えたことでしょう。

競輪学校での日々は、プロ選手となるための基礎を徹底的に叩き込まれる過酷なものでした。多くの候補生が脱落していく中、柴崎俊光選手は持ち前の粘り強さで訓練を続け、卒業までこぎつけます。在校時の競走成績は、18勝を挙げ、総合順位は18位という結果でした。これは、91期という多くの実力者を輩出した期の中でも、彼が一定の競争力を持っていたことを示す数字と言えるでしょう。

厳しい訓練を経て、プロとしての資格を得た柴崎俊光選手は、2006年7月8日、大津びわこ競輪場にて待望のデビューを果たしました。そして、そのデビュー戦において、見事に初勝利を飾るという最高のスタートを切りました。これは、プロの世界で通用する実力があることを早期に証明する出来事であり、今後の活躍を予感させるものでした。

デビュー後、彼は地道にキャリアを積み重ね、徐々に重賞レースにも駒を進めるようになります。そして、2012年、愛知県名古屋競輪場で行われた共同通信社杯競輪において、大きな飛躍の機会を得ました。このGIIレースで、彼は並み居る強豪選手たちを相手に勝ち上がり、見事に決勝進出を果たしたのです。決勝レースでは5着という結果でしたが、全国のトップ選手たちが集う舞台で決勝まで勝ち上がったことは、彼の選手としての実力が高いレベルにあることを示す重要な実績となりました。この経験は、その後の彼の競輪人生において、大きな自信となり、さらなる高みを目指す原動力となったことでしょう。

柴崎俊光選手の選手としての特徴は、堅実なレース運びと粘り強い走りにあると言われます。一つ一つのレースで与えられた役割をこなし、時には力強い自力、時には巧みな位置取りを見せ、上位進出を目指します。弟の柴崎淳選手とは異なるレーススタイルを持ちながらも、お互いを刺激し合い、共に成長してきた存在です。師匠である佐久間重光氏からの指導も、彼の選手としての土台をより強固なものにしています。

プロデビュー以来、十数年にわたり競輪界の第一線で戦い続けている柴崎俊光選手。これまでに積み重ねてきた経験は、彼にとって何物にも代えがたい財産となっています。年齢を重ねるごとに、レースにおける判断力や駆け引きの巧みさも増しており、ベテラン選手ならではの存在感を放っています。これからも三重の地を拠点に、多くのファンに感動を与えるレースを繰り広げてくれることでしょう。彼の今後の活躍からも目が離せません。

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