柴田鐵雄

柴田 鐵雄（しばた てつお）

柴田鐵雄は、1924年4月26日に東京府四谷区で生まれた剣道家で、教士八段の段位を持つ。また、鞍馬流剣術の第17代宗家でもあります。彼の剣道に対する情熱や指導者としての功績は多くの人々に影響を与えました。

経歴

柴田は、剣道の名門である鞍馬流の第15代宗家である父、柴田衛守の次男として生まれました。剣道への興味は幼少期から芽生え、父から直接指導を受けることで技能を磨いていきました。進学先は旧制海城中学校から東京体育専門学校へと進み、そこで剣道の巨匠である三橋秀三に師事しました。三橋は、名剣士である三橋鑑一郎の養子であり、彼から学んだ技術は後の彼の剣道に大きな影響を与えました。

卒業後、柴田は神奈川県立川崎工業高等学校にて教員として32年間勤務し、その間に校長や教頭としての重要な役割を果たしました。侍の精神や剣道の技術を若い世代に伝えることに尽力し、教育分野でも高い評価を得ました。

彼の祖父である衛守は、明治時代に「習成館」という道場を開設しましたが、第二次世界大戦中の戦災で道場は焼失。この道場を1989年に再建したのは柴田自身でした。再建した習成館は、彼の剣道の教えと精神を伝える場として重要な役割を果たしています。

剣道八段審査

柴田は剣道の最難関とされる八段審査に挑戦しました。この審査は極めて厳しいものであるため、彼は徹底した準備を行いました。特に、道場の四方にビデオカメラを設置し、自分自身の稽古を録画。ビデオを分析することで自身の技術や精神面を改善し、1998年には74歳の時に見事八段に合格しました。この成果は、彼の努力と自己研鑽の賜物です。

指導者としての活動

晩年には神奈川県学校剣道連盟の会長、神奈川県剣道連盟の審議員、日本古武道協会の常任理事など、数多くの要職に就きました。また、上智大学剣道部での師範としても活躍し、鞍馬流剣術と現代剣道の指導に注力しました。彼は自らの経験を活かし、多くの後進を育て、日本の剣道界に大きな貢献をしました。

受賞歴

その功績には、1991年度に日本古武道協会から古武道功労者表彰を受賞しています。これは彼の生涯にわたる資質と業績を称えるものであり、剣道の発展に寄与したIDでもあります。

柴田鐵雄は、2004年に亡くなりましたが、彼の教えや精神は今なお多くの剣道家たちの心に息づいています。彼が築き上げた道場や教育の場は、次の世代へと引き継がれていくことでしょう。

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