柵木幹太

柵木幹太（ませぎ かんた）のプロフィールと棋歴

柵木幹太は1998年2月18日に愛知県西尾市で生まれた将棋棋士です。名古屋大学工学部を卒業後、大学院の工学研究科に進学しましたが、将棋に専念するため中退しました。彼は増田裕司七段の門下生で、棋士番号は338です。

棋歴の軌跡

柵木は2009年に奨励会に入会し、2016年前期の第59回三段リーグから参加を開始しました。このリーグには、同期に藤井聡太や西山朋佳といった有名な棋士がいます。初参加の第59回では、苦しいスタートを切り、4勝14敗という成績で降段点を獲得しました。その後も苦戦が続きましたが、3期目以降は安定した成績を残しました。

特に注目すべきは、三段リーグ11期目にあたる第69回の結果です。最終日には2連勝が必要な場面で、最初の一勝を挙げた後に岡部怜央に敗れ、結果的に13勝5敗で3位を決定しました。この成績により、次点を獲得し、その後の第72回三段リーグで強さを発揮し、8位から3位に浮上。ここでも13勝5敗を記録し、再び次点を獲得しました。これにより、2023年4月1日付で四段に昇段し、将棋界で新たなステージへと進みました。興味深いのは、これをもって第59回三段リーグ参加者全員が昇段または退会することが決まった点です。

人物とエピソード

柵木は、一流の棋士を育てる師匠・増田裕司の初のプロ棋士であり、大師匠・森信雄からも祝福を受けた特別な存在です。母親に四段昇段を電話で報告した際には、感情が高まり「自分からは言葉が出なかった」と述懐しています。将棋に専念するため、大学院を休学し背水の陣で臨んでいた彼ですが、プレッシャーに対して冷静さを保つことができるのも彼の強みです。

彼は自らを「プレッシャーがかかると弱い」と自己分析する一方で、厳しい状況下でも冷静さを失わない姿勢を保っています。特に第72回三段リーグでは、11勝5敗での厳しい位置からのスタートを切り、「勝てば上がれると信じていた」と振り返っています。

三段時代には公式戦での苦戦もあり、6勝10敗という成績を記録しました。また、第12期加古川青流戦では、女流棋士の里見香奈に敗北し、特筆すべき数少ない結果ともなりました。

昇段履歴と主な成績

• - 2009年9月：奨励会入会
• - 2016年：三段（第59回三段リーグ参加）
• - 2021年9月11日：三段（第69回三段リーグ成績3位、次点獲得）
• - 2023年4月1日：四段（第72回三段リーグ成績3位、次点2回、プロ入り）

最後に

柵木幹太は、将棋界の新星として今後の活躍に期待が寄せられる存在です。将棋に真剣に取り組む姿勢は、若い世代にも多くのインスピレーションを与えることでしょう。

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