栃木県道・茨城県道1号宇都宮笠間線

栃木県道・茨城県道1号宇都宮笠間線は、栃木県宇都宮市から芳賀郡益子町を経由し、茨城県笠間市に至る、全長約42.7kmの主要地方道です。この道路は、栃木県東部と茨城県中部を結ぶ重要な役割を担い、特に宇都宮市と水戸市の両県庁所在地を結ぶ最短ルートとして機能しています。

概要

宇都宮市から益子町にかけては国道123号と重複しており、交通量が多くなっています。古くから利用されてきたこの道は、道路改修が早くから行われましたが、大規模なバイパス建設は行われず、既存の道路を拡幅する形での改良が主でした。そのため、益子町や茂木町を中心に急カーブ区間が多数存在し、栃木・茨城県境にある仏ノ山峠は、路線最大の難所となっています。

路線データ

総延長: 42.719 km（栃木県区間：36.301 km、茨城県区間：6.418 km）
実延長: 23.527 km（栃木県区間：17.109 km、茨城県区間：6.418 km）
起点: 栃木県宇都宮市大通り1丁目（大通り1丁目交差点）
終点: 茨城県笠間市石井（石井交差点）
認定: 1965年（昭和40年）5月7日

歴史

この道路の起源は古く、中世には宇都宮氏の一族が笠間に移り住んだ頃に遡ると言われています。江戸時代には、笠間側では野州宇都宮街道、宇都宮側では水戸街道と呼ばれ、人々の往来に利用されました。この頃から、現在の宇都宮・水戸間の最短ルートが形成されていました。

1876年（明治9年）に国道・県道が区分され、江戸時代の街道がそのまま県道として引き継がれました。1954年（昭和29年）には主要地方道に指定され、当初は宇都宮水戸線と呼ばれていましたが、1965年（昭和40年）に現在の宇都宮笠間線となりました。宇都宮市から益子町までの国道123号重複区間は、元々宇都宮笠間線の一部でしたが、1963年（昭和38年）に国道123号に指定されました。

年表

1954年（昭和29年）9月1日: 県道宇都宮水戸線の茨城県区間が路線認定。
1960年（昭和35年）12月14日: 茨城県区間の一部が供用開始。
1965年（昭和40年）8月26日: 路線が県道宇都宮笠間線に変更。
1973年（昭和48年）5月4日: 笠間市内の道路改良バイパスが供用開始。
1983年（昭和58年）8月25日: 笠間市内の旧道の一部を編入。
1993年（平成5年）5月11日: 主要地方道に再指定。
1995年（平成7年）3月30日: 茨城県区間の整理番号が変更。
2004年（平成16年）3月22日: 茨城県内の区間が、通行車両の高さ制限道路に指定。
2007年（平成19年）4月2日: 茨城県内の区間が、通行車両の最大重量制限道路に指定。
2007年（平成19年）5月10日: 笠間橋が架け替えられ供用開始。
2010年（平成22年）11月1日: 栃木県側起点が変更。
2022年（令和4年）3月3日: 笠間市内の県道指定を一部解除。

路線状況

茨城県内の笠間市片庭（栃木県界）から笠間市石井（石井交差点）の間は、緊急輸送道路として電柱の設置が制限されています。

別名

大通り: 宇都宮市大通り1丁目交差点から宮の橋交差点までの区間
川向銀座通り: 宇都宮市宮の橋交差点から南大通4丁目交差点までの区間
水戸北街道（水戸街道）: 国道50号笠間以東を含めた名称。栃木県内では「水戸街道」と呼ばれることが多い
石井街道: 宇都宮市街地から石井町付近までを結ぶ道路
石井通り: 笠間市内、石井交差点から終点までの区間

重複区間

国道123号（宇都宮市平松町交差点から益子町七井駅西交差点までの区間）
栃木県道158号下岡本上三川線（宇都宮市石井町地内の一部区間）
栃木県道156号石末真岡線（芳賀町橋場交差点から西水沼交差点までの区間）
栃木県道163号黒田市塙真岡線（益子町七井地内の一部区間）

道路施設

清水橋（片庭川、笠間市片庭）
笠間大橋（涸沼川、笠間市石井）

路線バス

栃木県側では、関東自動車やJRバス関東により、宇都宮駅から沿線の大学や商業施設、真岡・茂木方面への路線バスが多数運行されています。茨城県側では、茨城交通が笠間地区で運行する路線バスが一部区間を経由しています。

通過する自治体

栃木県: 宇都宮市 - 芳賀郡芳賀町 - 芳賀郡市貝町 - 芳賀郡益子町 - 芳賀郡茂木町
茨城県: 笠間市

沿線風景

沿線には、市街地や住宅地、田園風景が広がります。特に宇都宮市内では、商業施設や大学などが立ち並び、賑やかな様子を見せています。

外部リンク

栃木県県土整備部
宇都宮土木事務所
真岡土木事務所
 茨城県土木部
* 水戸土木事務所

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