栗林徳一

栗林徳一（くりばやし とくいち）

栗林徳一は、1896年（明治29年）3月9日に生まれ、1981年（昭和56年）12月27日に没した、日本の実業家であり政治家です。彼は貴族院多額納税者議員を務め、室蘭市の名誉市民としても知られています。

経歴

栗林徳一は、北海道室蘭市で栗林五朔とカスの長男として生まれました。1918年（大正7年）に小樽高等商業学校（現在の小樽商科大学）を卒業後、父親の事業を継承し、海運業を営みました。その傍ら、栗林(名)社員、栗林商会社長、栗林商船社長、室蘭船渠取締役、南洋興発取締役、室蘭商工会議所会頭、胆振縦貫鉄道会長、北海道地方電力調整委員など、多岐にわたる役職を歴任し、地域経済の発展に貢献しました。1932年（昭和7年）2月には、欧米の温泉地や港湾を視察するために海外へ渡航し、同年11月に帰国しています。

1939年（昭和14年）9月29日には、貴族院多額納税者議員に就任し、研究会に所属して活動しました。1946年（昭和21年）5月7日までその職を務めました。

戦後、栗林徳一は公職追放の対象となりましたが、その後、南洋貿易会社を再発足させ、木材輸入事業を推進しました。また、オーストラリアにおいて南洋真珠の養殖事業を手がけるなど、国際的なビジネス展開も行いました。1965年（昭和40年）には、東京駐在のマダガスカル共和国名誉領事に任命され、1969年（昭和44年）には勲三等旭日中綬章を受章しました。1972年（昭和47年）には、その功績が認められ、室蘭市名誉市民の称号を授与されました。

親族

栗林徳一の弟には、実業家であり馬主でもある栗林友二がいます。

参考文献

人事興信所編『人事興信録』第7版、1925年。
『自治産業発達誌』国際通信社、1939年。
『現代物故者事典 1980～1982』日外アソシエーツ株式会社、1983年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。

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