栗栖正伸

栗栖 正伸のプロレスキャリア

栗栖正伸（くりす まさのぶ）は、1946年11月15日に生まれた日本の元プロレスラーであり、鹿児島県肝属郡出身です。身長175cm、体重100kgの彼は、特に1980年代から90年代にかけて活動し、多くのファンに支持されました。

略歴

栗栖は国士舘大学を卒業した後、アメリカに渡り、ロサンゼルスでプロレスの修行を始めました。1972年には新日本プロレスに入門し、同年9月26日にリトル浜田（後のグラン浜田）を相手にデビューしましたが、当初は約7年間にわたり前座としての厳しい下積みを経験しました。この期間中、彼はドン荒川の付き人としても活動し、様々なスキルを磨いていきました。

1979年にはメキシコに遠征し、マサノブ・クルスのリングネームでUWAのトップルードとして活躍。当時の彼は、後に新日本に参戦するクロネコ（後のブラック・キャット）とも知り合い、さまざまな交流がありました。1984年には長州力らが中心となって結成したジャパンプロレスに参加し、全日本プロレスにも名を連ねます。しかし1987年に長州が離脱すると、栗栖は谷津嘉章や永源遙とともに全日本プロレスに入団します。

彼の初引退は1988年でしたが、1989年には大阪に栗栖正伸トレーニングジムを設立。後進の育成に力を入れつつも、その年には大仁田厚が立ち上げたFMWに参戦し、再びレスラーとしての活動を始めました。栗栖は、特にイス攻撃を用いた独自のスタイルで注目を集め、複数のインディー団体でも人気を博しました。

得意技

栗栖の得意技には以下のものがあります。

• - 栗栖スペシャル: 関節技として知られる技で、相手の頭を足で挟み、両足首を引き上げる技です。
• - イス攻撃: ヒールとしてブレイクした際、彼はイスを駆使した攻撃を行い、その腕前から「イス大王」と称されるようになります。
• - アトミックボムズアウェイ: トップロープから飛び降りる必殺技として知られています。

トレーニングジム

栗栖正伸トレーニングジムでは、エリート選手が育成され、多くのプロレスラーが輩出されました。特に金本浩二や日高郁人などがその名を連ねます。練習内容は厳しく、昭和の新日本プロレス道場の流れを汲んだトレーニングが行われていましたが、ジム内部はプロレスの理解が不足したメンバーも多く、試合中に怪我人が出ることもありました。

現在

2004年にはジムが閉鎖され、現在は「ティグレジム」として利用されていますが、栗栖本人は定期的にメディアに登場し、現在でもその存在感を示しています。彼は、若手選手やファンとの交流を重視し、プロレス界の発展に貢献し続けています。

栗栖正伸のキャリアは、彼自身の独自のスタイルと、プロレス界での普遍的な影響を色濃く残しています。温厚な見た目とは裏腹に、仲間には豪快な性格で知られる栗栖は、今後も多くの人々に愛され続けることでしょう。

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