谷津嘉章

谷津 嘉章（やつ よしあき）

谷津嘉章は1956年生まれの日本のレスリング選手であり、プロレスラーです。学生時代からレスリングに取り組み、特にフリースタイル重量級で頭角を現しました。彼はオリンピック日本代表に選ばれ、モントリオールオリンピックでは8位入賞を果たしました。1980年には新日本プロレスに入団し、そこから彼のプロレスキャリアがスタートします。

学生時代とオリンピック

谷津は足利工業大学附属高等学校でレスリングを始め、その後、日本大学レスリング部に進みました。大学時代には全日本学生選手権や全日本選手権で数多くのタイトルを獲得。1976年のモントリオールオリンピックでは、日本代表の一員として出場し、8位という成績を収めました。1980年にはモスクワオリンピックの代表に選ばれましたが、日本がボイコットしたため、出場は果たせませんでした。この結果から、谷津は「幻の金メダリスト」として知られるようになりました。

プロレスラーとしての道

1980年、谷津は新日本プロレスに入団します。当時の契約金は1500万円ほどと言われています。新日本プロレスにおいて、彼は早々にデビュー戦を行い、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでカルロス・ホセ・エストラーダと対戦。柔軟なスタイルと技術で観客を魅了しました。その後も、ザ・グレート・ヤツとして多くの海外大会に出場し、ジョニー・ロッズやラリー・シャープといった著名なレスラーたちと試合を重ねました。

デビュー戦ではアントニオ猪木とタッグを組み、日本での大舞台に立ちましたが、ハンセンとブッチャーという強敵相手に敗れたことは、彼にとって痛い経験となりました。しかし、この試合での経験が彼の成長に貢献したことは間違いありません。

1984年には新日本プロレスを退団し、全日本プロレスに転籍。そこでの活躍が評価され、インターナショナル・タッグ王座やPWF[[世界タッグ王座]]など、多くのタイトルを獲得しました。その後も多くの団体で活躍し続けましたが、次第に新しい団体への移籍を繰り返しました。特に、SWSやWJプロレスでの出来事は、彼のキャリアにおいて重要な岐路となりました。

障がい者レスリングへの取り組み

谷津は2019年に糖尿病の影響で右足を切断するという辛い経験をしましたが、それにめげず、障がい者レスリングの活動に力を入れています。2023年には日本障がい者レスリング連盟を設立し、同年に健常者と対戦する大会にも参加し、注目を集めました。

引退後の活動

2010年には選手としての引退試合を行い、その後、焼肉店の経営などを行っていましたが、プロレス界との関わりを持ち続けました。2021年には東京オリンピックの聖火リレーに参加するなど、幅広い活動を通じて多くの人々にインスピレーションを与え続けています。また、YouTubeチャンネルを開設し、レスリングに関する話や自身の経験を発信しています。彼のキャリアと人生の経験は、多くのファンにとって魅力的なものとなっています。

谷津嘉章は、レスリングとプロレス界におけるアイコンとして、その活躍を通じて多くの人々に影響を与えた人物です。

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