根尾村立黒津小学校大河原分校

根尾村立黒津小学校大河原分校

岐阜県本巣市に位置していた根尾村立黒津小学校大河原分校は、かつて多くの生徒を育てた公立学校の分校です。正式な校名は根尾村立長嶺小学校大河原分校でありましたが、この名称は非常に短命でした。この分校が存在していた地域は、現在の根尾大河原という場所にあたります。

歴史の背景

この学校は黒津小学校の分校として設立されました。根尾村の最北部に位置するこの地域は、1959年の伊勢湾台風や1965年の集中豪雨によって大きな被害を受けました。これに伴い、住民たちが村を離れることで過疎化が進む結果となりました。1970年には黒津小学校が長嶺小学校に統合され、廃校となったため、大河原分校は長嶺小学校に移管されました。

学校の設立と沿革

大河原地域は、1886年まで義務教育が行われていない免除地に指定されており、そのため教育制度のスタートは他の地域に比べて遅れました。しかし、1886年には大河原簡易科小学校が開校し、民家の土蔵を仮校舎として使い、主に農閑期の6月と7月に授業が行われました。これは教育の普及が急務である中、限られた資源と状況の中での苦肉の策でした。

1889年には周辺の村々が合併し、西根尾村が成立します。その後、1904年には東根尾村、中根尾村、西根尾村が合併し、根尾村が誕生しました。この年に黒津尋常小学校に統合され、黒津尋常小学校大河原分教場としての歩みを始めます。通年での授業が行われるようになったのもこの時期です。

1906年には新しい木造平屋建の校舎が完成し、教育環境が整備されました。その後、1941年に黒津国民学校大河原分教場と改称され、1947年には根尾村立黒津小学校大河原分校という現在の名称へと移行しました。同年には、根尾中学校大河原分校も併設されることとなります。

廃校への道

1960年には根尾中学校大河原分校が廃止され、その後1970年3月には黒津小学校が廃校となったため、大河原分校は長嶺小学校に移管されることになります。翌年の1971年に公式に廃校となり、地域の教育機関としての役割を終了しました。

このように、根尾村立黒津小学校大河原分校は地域の歴史に深く根ざした学校であり、その歴史の中には教育機関の変遷や地域住民の生活の変化が映し出されています。これらの出来事は、ただの教育の場の変化にとどまらず、地域社会全体の振興と発展の背景にあることを示しています。

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