桃園庁

桃園庁について

桃園庁（とうえんちょう）は、日本統治時代の台湾に設置された地方行政区画の一つです。1901年から1920年まで存在し、その間、台湾の地方行政制度の変遷とともに、その管轄区域や組織も変化しました。

地理

桃園庁は、以下の6つの支庁と直轄区域によって構成されていました。

大嵙崁（だいかかん）支庁
三角湧（さんかくゆう）支庁
大坵園（だいきゅうえん）支庁
楊梅壢（ようばいれき）支庁
咸菜硼（かんさいほう）支庁
中壢（ちゅうれき）支庁
直轄区域

これらの支庁は、現在の台湾桃園市一帯に相当する地域を管轄していました。

歴史

沿革

桃園庁の歴史は、台湾の地方行政制度の変遷と密接に関わっています。

1901年（明治34年）11月：廃県置庁により、台湾の行政区画が三県四庁から二十庁に改められました。この時、台北県に属していた三角湧、桃仔園、新埔の各弁務署が統合され、桃仔園庁として新設されました。当初、大坵園、三角湧、大嵙崁、楊梅壢、咸菜硼、中壢の6支庁と33区が置かれました。
1902年（明治35年）12月：行政区画が再編され、219街庄、26区となりました。
1903年（明治36年）4月：桃仔園庁は桃園庁に改称されました。同年6月には、区名が数字から地名に変更されました。
1914年（大正3年）11月：高崗支庁が新設されました。
1915年（大正4年）2月：大坵園支庁が廃止され、竹圍区と大坵園区が庁の直轄となりました。また、石観音区は中壢支庁に編入されました。
1920年（大正9年）10月：五州二庁制度の施行に伴い、桃園庁は廃止されました。咸菜硼支庁は新竹州新竹郡に、大嵙崁支庁は同州大渓郡に、三角湧支庁は台北州海山郡にそれぞれ編入されました。その他の地域は新竹州桃園郡および中壢郡に編入されました。

このように、桃園庁は設立から廃止までの約20年間、台湾の地方行政制度の変遷の中で、その姿を変えながら存在し続けました。

行政

桃園庁の行政を担った歴代の庁長は以下の通りです。

佐藤友熊
竹内巻太郎
津田毅一
西美波
武藤針五郎
* 永田綱明

これらの庁長たちは、桃園庁の発展と行政運営に尽力しました。

まとめ

桃園庁は、日本統治時代の台湾における地方行政の一翼を担い、その設立から廃止までの間に、台湾の行政制度の変遷とともに、その管轄区域や組織を変化させました。その歴史は、当時の台湾の地方行政制度を理解する上で、重要な意味を持つと言えるでしょう。

これらの情報は、桃園庁の歴史と役割を理解する上で、貴重な資料となります。

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