桃山 (台湾)

桃山（とうざん）

台湾の台中市和平区と新竹県尖石郷の境に位置する標高3,325mの山、桃山。雪覇国家公園の東端に位置し、武陵農場の北、七家湾渓の源流にもあたります。台湾百岳では49位にランクインし、武陵四秀の中でも特に美しい山として知られています。

山名の由来

桃山は、タイヤル族の間で異なる名前で呼ばれてきました。馬里闊丸群タイヤル語では「B'bu Ruyu」や「B'bu Sbuyug」、葛菈拜群タイヤル語ではススキの円形地形から「Tumaw Miquy」と呼ばれています。環山や松茂一帯のタイヤル族は「Rgyax Tqirux」と呼び、「桃子山」を意味します。また、溪頭群タイヤル族は「B'bu Qba」と呼び、「拳頭山」を意味します。

日本統治時代には、西南側から見た山の形が桃に似ていることから「桃山」と名付けられました。

登山ルート

桃山への登山道は、武陵農場から桃山瀑布へ向かう道路沿いにあります。最初は松に覆われた防火道を進み、その後は視界が開け、武陵農場の景色を望むことができます。登山道は全長約4.5kmですが、標高差は約1400mと急峻です。山頂からは、雪山のカール地形、大覇尖山・小覇尖山などの聖稜線、南湖大山、中央尖山など、壮大な山々の景色を一望できます。

「武陵四秀ルート」を利用すれば、品田山、池有山の登山口からもアクセスでき、喀拉業山への縦走も可能です。桃山の山頂から往復約5時間で登山が可能です。

桃山の魅力

桃山は、その美しい山容と周囲の雄大な景色から、多くの登山者に愛されています。急峻な登山道は挑戦的であり、山頂からの絶景は、その苦労を忘れさせるほどです。また、多様なタイヤル族の文化に触れることができるのも魅力の一つです。

雪覇国家公園の自然を満喫し、台湾の山々の美しさを体感できる桃山は、登山愛好家にとって見逃せない名峰と言えるでしょう。

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