桑原知子

桑原 知子（くわばら ともこ）に関する情報

桑原知子は、1955年に滋賀県で生まれた日本の臨床心理学者です。彼女は教育学博士の学位を取得しており、現在は放送大学の特任教授として活躍しています。また、京都大学の名誉教授でもあります。彼女の学術的・実践的なキャリアには、心理療法やカウンセリング、遊戯療法など、多様な領域が含まれています。

学歴と職歴

桑原は滋賀県立膳所高等学校を卒業後、京都大学教育学部に進学しました。1987年には同大学の大学院教育学研究科で博士課程を修了し、論文「人格の"二面性"について」により教育学博士の称号を得ました。彼女のキャリアは、教育機関での教育と臨床活動を通じて展開しています。

彼女は1988年に姫路獨協大学の一般教育部に専任講師として就任し、その後、助教授、そして教授へと昇進します。1999年には京都大学大学院教育学研究科に転職し、助教授として教鞭を執ります。2007年には心理臨床学講座の教授に就任し、2020年からは放送大学で公認心理師教育推進室の教授として活動しています。2024年には特任教授として引き続きその職を続けます。

専門分野

彼女は臨床心理士として、心理療法、カウンセリング、遊戯療法を専門としています。これらの分野において、特に学校現場でのカウンセリングや家庭裁判所との共同研究に注力しています。また、彼女は実践的な教育や研究、スーパービジョンを通じて、社会との接点を築くことにも熱心に取り組んでいます。

著書と翻訳

桑原知子は、多くの著書や共編著を発表しています。1991年には『人格の二面性について』を風間書房から出版し、1994年には『もう一人の私』を創元社から発行しています。さらに1999年には、教師向けのカウンセリング手法を解説した『教室で生かすカウンセリング・マインド 教師の立場でできるカウンセリングとは』を日本評論社から出版しました。ほかにも、心理臨床に関する新たな視点を提供する『カウンセリングで何がおこっているのか 動詞でひもとく心理臨床』を2010年に執筆しています。

彼女の共編著には、2001年に発表された『家裁調査官レポート 心理臨床からみた少年事件と家族の深層』や、様々な執筆者と共に作り上げた『心理療法と因果的思考』などがあり、臨床心理学における多くのテーマを扱っています。また、彼女は翻訳活動も行っており、1987年にマリオン・ウッドマンの著書に参加したほか、他の著作を翻訳するなどしています。

まとめ

桑原知子は優れた臨床心理学者として、教育機関での教授業や心理療法の実践を通じて、多くの人々に影響を与えています。彼女の研究と執筆は、心理学の分野での理論的および実践的な理解を深める手助けとなっており、今後も国内外における心理学の発展に寄与することが期待されています。

もう一度検索