桑名市立中央図書館

桑名市立中央図書館の概要

桑名市立中央図書館は、三重県桑名市に保存してある公立図書館であり、くわなメディアライヴ内に位置しています。この図書館は、1947年に開館し、2004年には新しい建物が完成し、現在の場所に移転しました。PFI（Private Finance Initiative）方式で建設された日本初の図書館としても知られ、多くの自治体や図書館専門家から注目を集めています。開館時間は朝9時から夜9時までと、全国の図書館の中でも長い時間帯を誇っています。

くわなメディアライヴの誕生

くわなメディアライヴは、桑名市立中央図書館と共に、保健センターや勤労青少年ホーム、多目的ホールなどが含まれる複合施設です。この施設は、佐藤総合計画によって設計され、鹿島建設によって建設されました。特に南側の外観は、桑名市が目指す「歴史と未来への鳥居」をテーマにしており、地域との結びつきを象徴しています。

PFI方式の導入

PFI方式では、特定目的会社が資金調達や設計、建設を担当し、図書館業務は図書館流通センターが運営します。この体制により、図書館は地域に適したサービスと運営を行うことができています。しかし、田原市図書館の意見によれば、桑名市立中央図書館の利用者端末や座席数が相対的に少なく、サービスの質については改善の余地があるとも指摘されています。

館内の構造と設備

桑名市立中央図書館の延床面積は約3,169平方メートルで、旧図書館の約2.6倍の広さを持ちます。3階と4階には読書テラス「天空の庭」が設けられ、開放的な雰囲気の中で読書を楽しむことができます。特に、館内は仕事や学習といった目的で利用できるように工夫されています。

館内には、一般開架や児童開架のほか、特別な支援が必要な利用者のための「対面朗読室」など、多岐にわたる施設が備わっており、情報へのアクセスの保障に努めています。4階には郷土資料室やITコーナー、AVコーナーもあり、さまざまな情報資源を提供しています。

利用案内

桑名市立中央図書館では、市内に居住・在勤・在学している方々は貸出サービスを利用することができます。主に図書や雑誌を10点まで、視聴覚資料は2点まで借りることができ、貸出期間はそれぞれ15日間と8日間となっています。また、休館日は水曜日と年末年始、特別整理期間が設定されています。

地域との関わり

この図書館は地域との関わりを強化するため、さまざまな事業も行っています。具体的には、小中学校向けの出前講座や郷土資料の収集、学習コンクールの開催など、地域住民との協働を図っています。特に「桑名市図書館を使った調べる学習コンクール」は、子どもたちの「知る喜び」を広める取り組みとして、評価されています。

課題と展望

PFI導入のメリットとして、安定した図書購入や市の歳出削減が挙げられますが、施設の老朽化やサービスの維持に対する懸念も存在します。今後どのように地域に根ざした図書館として発展していくかが、大きな課題となるでしょう。また、展示やイベントを通じて市民の意見を取り入れることも、図書館運営にとって重要なポイントです。

桑名市立中央図書館は、地域の文化と歴史を大切にしながら、現代のニーズに応える図書館として、これからも進化を続けていくことが期待されています。

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